ホーム | 日系社会ニュース | ブラジルでトップ=岸川さん国際ダンス試験合格

ブラジルでトップ=岸川さん国際ダンス試験合格

2月1日(土)

 岸川吉朗(よしあき)さんは二〇〇二年十月二十六日、国際ダンス教師協会(本部イギリス)が実施したダンス教師の資格試験に合格、同協会教師の資格を取得した。ブラジル在住者で同協会から教師の資格を認められたのは岸川さんが初めて。ブラジルで国際社交ダンスのトップに立った。
 国際ダンス教師協会は今年、創立百周年を迎え、社交ダンスの世界で最も権威のある団体。この協会が認可した教師資格は世界に通用し、競技規則、ステップなどを決める。
 岸川さんは毎年各国で開かれる研修会に参加、十年かけて同協会の教師認定書をものにした。日本、オーストラリア、英国などで各年一カ月ずつダンスの効果的指導法などを研修、研究した。試験は実地と筆記試験がある。ワルツ、タンゴ、スロー・フォックス、クイック、ウインナ・ワルツの「モダン五種目」、ルンバ、チャチャチャ、サンバ、ジャイブ、パソ・ドブレの「ラテン五種目」を理論と実技でクリアーしなければならない。国際社交ダンスは日本、欧州、米国で盛んに踊られ、中南米ではあまり普及していない。岸川さんは、「完璧さを求める社交ダンスは、ラテン人には向かないようです」と分析。日本人の性格に合い、日本の伝統的精神にもよく適合すると強調する。
 岸川さんはダンスの踏歴三十三年、剣道歴三十三年という。剣道は教士七段の実力。宮本武蔵は「一事に通ずれば、万事に通ず」と諭した。武蔵が水墨画、書道、彫金を独学で学んだことはよく知られている。岸川さんは、「ダンスと剣道の姿勢(構え)、足さばき、リズム、呼吸、体さばき、気迫は共通する」と説明する。剣道にもリズムがある。ダンスにも呼吸法があり、気迫が必要と説く。
 剣道教師の森寅雄も同じようなことを言い、実現した。米国に移住し、一九五〇年代にフェンシングの選手として一位になり、ダンスの達人として名を成した。
 岸川ダンス・アカデミーは木曜日午後二時から佐賀県人会館で、同午後八時からサウーデ会館で開かれている。個人教授もする。ダンス指導歴は十年になる。電話=5687・6863。

image_print