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大耳小耳

7月15日(金)

 現在、日本では局ぐるみの不祥事が発覚、非難の的ともなっているが、コロニアのお茶の間にすでに定着し、故郷日本を懐かしむ一世たちにとって、日々の楽しみとなっているNHKの海外放送。今年秋には、開局八十周年記念ドラマ「ハルとナツ」が放送される予定となっており、日本側にブラジル移民の歴史を紹介する絶好の機会として期待されている。それだけに、コロニアの財産ともいえる橋本悟郎氏から、借用した資料を八年も返さないといった一関係者のモラル不足が残念。
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 日本祭りに出店予定だったパラグアイ・イグアス移住地の婦人部が急きょ、来伯を取り止めた。関係者によると、同地で結婚式が行なわれるため。ご馳走作りに借り出されるという。理由が、移住地らしい。グァタパラ移住地や、ブラジル農業婦人部連合会(ADESC)、弓場農場、アルゼンチン拓殖協同組合などと並んで特別参加が待望されていた。
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 日本祭りの郷土料理(出品はそんなに多くはないが)づくりに、各県人会の婦人部が〃動員〃されている。婦人部の代替わりが進んで、二世、三世の中年層以上が主力。嫌々働く人は別にして、引き受けたからには、と積極的に働き、先祖の郷里の料理をおぼえるのが楽しい、という人もいる。一方で、必ずしも親の出身県の県人会に顔を出さず、興味のある料理をつくるところに行くちゃっかり組も。いずれにしても、熱心なわけで、「日本祭り効果」といえる。
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 いよいよ今日から県連日本祭りが始まる。幕開けは正午、舞台前で行われる五十メートルの巻き寿司「絆寿司」だ。四百人が「せーの」で海苔を巻く姿は壮観だろう。なお、先日「午前九時から」と報道した日本祭りの無料送迎バスの時刻が午前八時からに早められた。もっと早くから運行してほしいという声に実行委員会が応えた形だ。一般の来場者にはあまり関係ないだろうが、郷土食の準備など早目に会場に入りたい県人会関係者にとっては朗報か。

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