クリチーバ=兵庫会館で弥生祭=両陛下縁の記念碑で

ニッケイ新聞 2009年3月27日付け

 パラナ州都クリチーバ市にある兵庫県ブラジル事務所の会館の正門に設置された「平成」と刻まれた記念碑に、特別な大注連縄(おおしめなわ)がかけられ、四日午前十時半から「弥生祭(やよいまつり)」が行なわれた。
 祭主は同事務所代表の山下亮さん、神主はブラジル大神宮の藤好諒山宮司。一九九七年六月六日、天皇皇后両陛下がクリチーバへご行幸された折に同会館へ立ち寄られ、ご来伯を記念して建立されたこの記念碑を除幕された。
 その時に、天皇陛下は、日本移民先没者の慰霊と日系社会の安寧と繁栄を祈願された。同地の日系人らは、両陛下の深い思いやりといたわりの尊いお言葉に感涙しながら万歳を叫んだという。
 今回の弥生祭のために新たな大注連縄が設置された。当日は佐藤宗一クリチーバ総領事をはじめ、同大神宮総代長の西井良雄さん、同大神宮副総代長の国府増二さん、パラナ連邦大学の細川ロベルト教授らが参加し、厳粛に執り行なわれた。
 藤好宮司によれば、毎月の月初めと月半ばに「月次祭」が斎行されているほか、歳旦祭、新年祭、祈年祭、弥生祭、例大祭、移民祭、独立記念祭、春秋皇霊祭、新嘗祭、大晦祭なども斎行されているという。