幸福の科学=ブラジル精舎を堂々落慶=南米布教の一大拠点に=約1千人が喜び分かつ

ニッケイ新聞 2010年5月19日付け

 「地の果てまでも伝道せよ」――。ブラジル国内8支部で活動する幸福の科学(前田浩一ブラジル本部長)は、南米における布教活動の拠点となるブラジル精舎(Rua Domingos de Moraes, 1154, Vila Mariana)の落慶式典を16日午前、同精舎で挙行した。各支部の信者や関係者ら約1千人が参加、日本からは市川和博・国際局長が出席した。前田本部長は、「伝道とは幸福を感じてもらうもの。この日に立ち会えた幸せを皆に伝えてほしい」と満面の笑みで喜びを表した。落慶を記念した「永遠の仏陀」のポ語翻訳版「BUDA ETERNO」も出版された。ポ語版関連書籍としては10冊目。

 式典では、「仏説・正心法語」読誦した後、金色に輝く本尊「エル・カンターレ」がお目見え、会場からは感嘆の声が上った。
 前田本部長は、「この精舎を通じ、ブラジル、南米、地の果てまでも伝道していく」と高らかに宣言、「主への祈り」を唱えた。
 あいさつでは、自身の年齢が38歳であることに触れ、「若い情熱でブラジル布教のため頑張っていく。この精舎はどんな宗教を持つ人でも集える。ブラジルは新しい一歩を踏み出した。落慶に立ち会えたことは大きな幸せ」と話し、会場からは大きな拍手が送られた。
 市川国際局長のあいさつ、太田馨2代目ブラジル支部長のメッセージ代読があった。
 前田本部長は、「ユートピア建設の力となれますようお導きください」と成功祈願の宝鈴を鳴らした。 
 大川隆法総裁が登場するビデオが流され、ブラジル本部の古賀ヴァルジ―ル部長の説法もあった。
 式典後は地下でシュラスコが振舞われ、拠点誕生を祝うケーキカットも行われ「パラベンス!」の声が響いた。
 08年に入信、職員研修で訪日経験もある赤堀セルジオさん(30、三世)は、「地下鉄にも近く、便利な場所なので気軽に立ち寄ってほしい」と笑顔を見せた。
 ソロカバから訪れたアントニオ・バチスタさん(62)は、「まだよく教えを理解できていないが、これから勉強していきたい」と話していた。
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 「幸福の科学」は、大川隆法氏が1986年に設立、エル・カンターレを本尊とする宗教団体。
 各都道府県に精舎、研修所があるほか、海外の精舎は、ハワイ、サンフランシスコ、ロサンゼルス、台北、ソウル、ロンドン、ニューヨーク。
 ブラジルでの布教活動は90年ごろに始まり、現在、全伯8カ所の支所がある。このたび落慶したブラジル精舎は、日本国外の拠点としては最大、ラテンアメリカ布教の中心地となる。
 地下2階、地上4階。600人を収容できる礼拝堂、セミナーや勉強会を行う研修室のほか、駐車場も完備している。