ホーム | 日系社会ニュース | ニッケイ法律相談=その14=回答者 古賀アデマール弁護士

ニッケイ法律相談=その14=回答者 古賀アデマール弁護士

ニッケイ新聞 2012年1月11日付け

 質問=車に轢かれ負傷しました。乗っていた車には運転手一人だったのですが、警察に呼ばれて行くと、車にはほかに友人が2人乗っていたというのです。また、彼らは赤信号だったところを車が無視して轢かれたにもかかわらず、私が赤信号を渡ったなどと嘘をついています。どうすればよいでしょうか。
 回答=弁護士を雇って、裁判で彼らが嘘をついているということを証明するしかありません。
 加害者は自分の身を守るために嘘をつくことが許されています。不利な証拠は隠しても罪にならないのです。ただし、その2人の友人、つまり証人は嘘をつくことは許されていません。ばれると刑務所行きです。
     ◎
 質問=72歳女性です。11年INSSを払っており、今も払っています。数年前に膝を痛め手術し、服薬とリハビリで治療していますが経過が思わしくなく、昨年2回目の手術をしました。杖を使うときもあります。2カ月ごとに医師に診断書を書いてもらいINSSへ行き、治療費を受け取っています。ただ、毎月のINSS、薬代などを払っていると足りず、不自由しています。現在収入もなく、今後足も完治しないと思うので、15年払い終えるまでに年金を受け取りたいのですが、それは可能でしょうか。
 回答=もしあなたが56歳を過ぎてからINSSを支払い始めたのであれば、15年払ったとしても年金は受け取れません。
 55歳までに支払いを始め何年か支払っていたのであれば、15年払い終えなくても、もしINSSの医師が「仕事ができない体」と判断して書類を作ってもらえば、今からそれで年金を受給できます。
 年金をもらうためには、55歳までにINSSの支払いを始めなければいけません。もしあなたがそれ以降に支払い始めたのなら、払った分は返金されますが年金は受け取れないのです。
 基本的に、年金は男性なら35年、女性なら30年支払い続けなければ受給できません。ただし、男女とも最低15年支払えば金額は減りますが受給することができます。
 支払った年数と金額によって、受給できる金額は異なります。
 ただし、INSSはケースバイケースです。これはあくまで一般的な話ですので、直接INSSで確認されたほうがよいと思います。

質問の送り先はEメール(ademarkoga@gmail.com)、FAX(11・3208・0733)、手紙(「ニッケイ法律相談」係、Rua Galvao Bueno, 470, 1o. andar, Liberdade, Sao Paulo, SP, CEP 01506-000)まで。質問は日本語でもポ語でも可、ただしメールの場合はポ語のみ。質問内容をできるだけ明確にしてお寄せください。

image_print