ブラジル人野球チームの創設目指す=秋間建人さんが調査来伯=BCリーグ参入を視野に=「プロへの新しい道に」

ニッケイ新聞 2013年2月16日

 日本でブラジル人を主体とした野球チームの創設を目指す秋間建人さん(28、神奈川)が先月29日に初来伯し、イビウーナ市のヤクルト野球アカデミーで関係者と懇談するなど、ブラジル野球事情の調査を行った。翌30日に本紙を訪問し「事業によって日伯をつなげ、ブラジル内での野球人気を高めたい」と意気込みを語った。

 秋間さんは法政大学の人間環境学部を卒業後、複数の外資系企業を渡り歩き、現在は大手コンサルタント会社に勤めるが、今回は個人としての来伯だ。自身の目標である「野球を通したビジネス」を起こすための調査を行った。
 掲げる構想は、日本のセミプロリーグとして2006年に誕生した「ベースボール・チャレンジリーグ(BCリーグ)」への参入を前提とした、ブラジル人主体の野球チームの創設だ。
 日本のプロを志望するブラジルの野球選手を受け入れる他、プロや実業団チームへの入団を果たせなかった日本への野球留学生の受け皿としての役割も担う。
 秋間さんは「BCリーグから、プロ野球チームに移籍を果たした例は多い。日本の学校への留学と、(米)メジャーリーグの下部組織への入団以外で、プロを目指せる新しい道を創出することの意義は大きい。すでにリーグ関係者も興味を示してくれている」と熱弁を振るった。
 「日本での球団創設・運営が軌道にのれば、姉妹チームとしてブラジル内にも球団をつくりたい。夢は、事業によって日伯をつなぐこと。サッカーと同じくらい野球の認知度と人気を高めることに貢献すること」との〃最終目標〃についても言及した。
 ヤクルト野球アカデミーのほか、ブラジル日本商工会議所、JETROサンパウロ、ブラジル日本文化福祉協会などを訪問し、今月1日に帰国した。