秋の叙勲 受賞者4人を発表=外国人表彰にはM・ソウザ氏も

ニッケイ新聞 2013年11月6日

 日本政府は3日、本年度の『秋の叙勲』受賞者を発表した。ブラジルからは、池田昭博、志村豊弘、門脇敏子の三邦人に漫画家のマウリシオ・デ・ソウザ氏(外国人勲章)を加えた4人が選出された。以下受賞者プロフィール(敬称略)。
【在聖総領事館管内】
◎池田昭博(78、愛知)、旭日中綬章=ブラジル財務省関税政策審議会総務局長、商工業省開発審議会大蔵大臣代理、大統領府企画庁経済特別補佐官など伯連邦政府の要職を歴任し、「ブラジルの奇跡」といわれた時期に日本企業の伯進出、「アマゾンアルミ・プロジェクト」と呼ばれる国家的プロジェクトの実現等、日伯間の経済関係の強化に尽力。日系社会においても「日本病院」とも称されるサンタ・クルス病院の理事長を長く務めるなど、貢献した。現在は経済コンサルタントとしてブラジル進出日本企業に対してアドバイスを行う。
◎志村豊弘(74、東京)、旭日双光章=長年にわたりサンパウロ市北部地区の日系団体連合組織である聖北文化体育連合会会長を務め組織化を推進、特に地域日系社会の活性化に寄与した。ブラジル日本文化福祉協会の副会長時代、地域活性化委員長も歴任。地方日系団体との連携と発展に貢献した。ブラジルふるさと創生協会においては、会長として2003年に実施された「二十一世紀の日伯地域リーダー交流事業」を成功に導いたほか、現在に至るまで継続した日伯交流事業を推進している。
◎マウリシオ・デ・ソウザ(78)、旭日小綬章=マウリシオ・デ・ソウザ・プロダクション社社長であり、ブラジルで最も有名な漫画家。同人の漫画キャラクター「モニカ」は2007年にUNICEF大使に認定され、今年で生誕50周年を迎えた。1984年に手塚治虫氏と初めて出会い、2008年には「モニカと仲間たち若者編」を発表。2012年には、故・手塚治虫氏のキャラクターがモニカ達と平和を求めてアマゾンで戦う物語を描いた。
 また、2008年日本人ブラジル移住100周年・交流年のマスコット「チカラ」と「ケイカ」をデザインし、その使用権を2年間無料でブラジル日本移民百周年記念協会に提供した。長年に渡って、作品中に日系キャラクターを登場させ、ブラジルにおける日本文化の普及、親日的な環境醸成に寄与した。
【在マナウス総領事館管内】
◎門脇敏子(86、山形)、旭日単光章=トレーゼ・デ・セテンブロ日本人移住における日本語教師として尽力した。同移住地婦人会長、自治会長を歴任され同地域の「食」「住環境」の改善に積極的に取り組み地域の発展、日系人・女性の地位向上並びにブラジル社会との融和に尽力された。