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ニッケイ法律相談=その41=回答者 古賀アデマール弁護士

ニッケイ新聞 2014年1月25日

 質問=不動産を売却したのですが、会計士が、その利益の分にかかる所得税(imposto
de renda)を支払う必要があると言っています。私は85歳なのですが、無税にはならないのでしょうか。

 回答=
年齢は関係ありませんので、なりません。ただし、無税になる場合が3つあります。

 (1)その不動産を売却する前の過去5年の間に44万レアル以上の物件を売っていない場合、(2)1969年までに購入した物件である場合、(3)売却した金額で、別の不動産を住宅用として6カ月以内に購入する場合(ただし、売却して得た額から購入した額を引いた金額にかかる税金は支払う必要がある)。このいずれかであれば、無税となります。

     ◎

 質問=96歳の父が車の運転をやめようとしません。心配なので止めるのですが、頑固なので言うことを聞いてくれません。法的にやめさせることは可能でしょうか。

 回答=
お気持ちは分かりますが、年齢ではなく、判断力や身体の健康状態で判断されます。96歳という年齢であれば毎年健康診断を受ける必要がありますが、車の運転能力をみるテストもあります。この健康診断は政府公認の医師が行うものですが、その医師が問題ないと判断した場合は止めることはできません。それは100歳を過ぎても同じです。

     ◎

 質問=毎月年金を受け取っていますが、なぜか毎月25%金額が差し引かれています。日本にデカセギに行っていた時期があるからという理由のようですが、改めて問い合わせたところ、届いた返事の手紙には「INSSではそういった規定は無い」と書かれていました。どういった規定に基づいて支払額が少なくなっているのでしょうか。

 回答=
手続きをしたINSSの事務所に行って、説明を求めるしかないと思います。

 ちなみに所得税の場合、外国に住んでいれば二重払いをしなくてもいいという決まりになっています。ただ、その国で支払った金額がブラジルの金額よりも少ない場合は、差額を払わなければなりません。


質問の送り先はEメール(ademarkoga@gmail.com)、FAX(11・3208・0733)、手紙(「ニッケイ法律相談」係、Rua
Galvao Bueno, 470, 1o. andar, Liberdade, Sao Paulo, SP CEP 01506-000)まで。質問は日本語でもポ語でも可、ただしメールの場合はポ語のみ。質問内容をできるだけ明確にしてお寄せください。

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