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懐かしい!テレビ局を見学

ニッケイ新聞 2014年3月13日
SBT 外観

外観

ブラジルに来てから経験してみたかったことのひとつ「ブラジルのテレビ局見学」が、出産前に実現しました! ご存知ブラジルには、Rede Globo、SBT、Record、Rede Bandeirantes、Rede TV!、TV Culturaなどのテレビ局がありますが、ご縁あってSBTを見学出来ることに! SBTは、高視聴率を誇る夜のドラマでも有名なGloboに次いで、ブラジル第二のテレビ局。1950年に開局した前身のTV Tupiが、シルビオ・サントス氏によって買収されて閉局となり、その後SBTが開局し、2011年に開局30周年を迎えています。恥ずかしながらこの度見学させて頂けることになるまで、私はかの有名なシルビオ・サントス氏を存じ上げなかったのですが、SBTのオーナーであり、且つ日曜夜の長寿番組など自ら司会もされていて、さらに驚いたのが、なんと御年83歳! 番組での司会の様子もとてもパワフル!

そんなSBTを見学出来ることになり、胸を躍らせながらSBTのあるサンパウロ州オザスコへ。サンパウロ中心部からは少し距離があります。入り口にてかなり厳重なセキュリティチェックを受けて敷地内に入ると、ヤシの木が生え広々と明るい雰囲気でした。

スタジオ

スタジオ

例えばTBSでは、放送や収録の一部は赤坂の局社で行われ、ドラマなど他のスタジオで撮影されることも多いのですが、SBTは、この敷地内に全てのスタジオや屋外セット、大道具や小道具を作る所、衣装部屋、そしてニュース、バラエティ、ドラマ各部門があるそうです。まるでアメリカのユニバーサルスタジオの様な広さでした。

短い時間ではありましたが、待機中の中継車や、収録後のセット解体の様子、ドラマのリハーサル、食堂などを見学していると込み上げてくる懐かしさ。懐かしく思える程にブラジルのテレビ局と日本のテレビ局、かなりの共通点がありました。

案内してくださった方が見学中に繰り返し、

「スタッフのみなさんは昼夜なく激務。みなが1つのチームとなって放送が成り立っている。」

とおっしゃっているのを聞きながら、これもまた日本と一緒だとなんだか嬉しくなりました。

プロフィール

竹内 香苗(たけうち かなえ)。愛知県出身のフリーアナウンサー。約10年間過ごしたTBSでは『はなまるマーケット』『朝ズバッ!』などに出演。夫のブラジル赴任に伴い12年に同局を退社し、ホリプロに所属。同年11月よりサンパウロ市に滞在している。

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