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ラーモス移住地の皆さんと巡回診療班
ラーモス移住地の皆さんと巡回診療班

南伯援協=日本より広い地域を巡回診療=森口医師と横浜市立大一行ら=今年も医療ボランティア

 南部2州の日系集団地を回る南日伯文化援護協会(森口幸雄会長)の巡回診療が、今年も7月12日から8月9日まで実施された。サンタカタリーナ州ラーモス移住地では7月14日から3泊4日で行われ、計80人もが受診した。

ラーモス会館で診察する様子

ラーモス会館で診察する様子

 同地区を担当する診療団は当初7人(森口エミリオ秀幸先生と横浜市大医学部教授水嶋春朔ならびに医学部大学院生、アメリカから参加の学生の4人と援協関係者3人)の予定だったが、直前に森口先生が客員教授をしている防衛医大の医学生4人が加わることになり、診療車に乗用車を加えた2台でのキャラバンとなった。

 ラーモスでの受診者は11年38人、12年60人、13年63人、今年は更に増えた。「医師の質の高さと丁寧な診察が口コミで広がり、会員外の日系人および配偶者の非日系人まで広がった」ことが増えた理由だと地元では喜んでいる。

 診察初日の7月14日は午後4時からの開始予定だったが、近隣のカッサドール移住地での診療が大幅に遅れ、到着は午後8時20分。昼食後から待機していた地元の12人が準備した夕食を一緒に食べて、9時から診療開始し、全員を検診し終わったのは午前2時だったという。

 15日の朝は7時半から開始し、終了が午後11時。16日は8時開始し終了が午後11時でした。最終日の17日は午前8時開始し、終了は昼12時40分でした。前日までの食事は診療会場の会館で用意されましたが、最終日ということで送別会をかねて八角堂での昼食でした。

 そして少しでも帰路の時間の節約と、なによりも心づくしのお弁当やオヤツ・熱いお茶などが手渡された。ご飯はコンビニおにぎりを模したパリパリ海苔に自家製梅干や佃煮を入れたもの。

 日本からの参加者は旅費自己負担のボランティアで、伯国内での彼らの経費は全て森口医師のポケットマネーによるもので、その持ち出し額は毎年1万~2万レアイスになるという。

 森口医師が病院で診察をする場合は1回600レアルが相場で、20日間にもなる巡回診療期間中のそれも持ち出しのボランティアになっているという。費用の足しにと、ラーモスでも受診者全員が50レアルずつ出したほか、有志14人が2200レアルを出し合った。

 このような森口医師の個人負担や医療機器の修理買い替え費用などを少しでも軽減するべく、水嶋教授が主導して、今回から「クラウドファンディング」プロジェクトを行った。ネット上(http://shootingstar.jp/projects/838)で事業を告知して、賛同者から募金を集める仕組みだ。日本在住の理解者を中心に、目標額の285%にもなる142万5200円が集まり、実際に巡回診療に使われた。

 このボランティア巡回診療では今年も、サンタカタリーナ州4カ所(イタチ、イタジャイ、カッサドール、ラーモス)、南大河州8カ所(イボチ、ポルト・アレグレ、パッソ・フンド、クルス・アルタ、サンタマリア、カショエイラ・ド・スル、バジェ、ペトッタス)という日本の面積を上回る地域を回った。

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