ホーム | 日系社会ニュース | 慰安婦像撤去裁判=「必ず最後まで闘いきる」=目良氏米国から来伯講演=「数世紀経っても悪影響残す」
「後世に憂いを残す」と語る目良さん
「後世に憂いを残す」と語る目良さん

慰安婦像撤去裁判=「必ず最後まで闘いきる」=目良氏米国から来伯講演=「数世紀経っても悪影響残す」

 「この裁判は米国最高裁まで行く可能性がある。5年、10年の闘いになるだろうが、必ず最後までやる。ご支援をお願いします」。米国カリフォルニア州(以後、加州)で韓国系コミュニティが設置した慰安婦像を撤去するよう2月20日に市を訴えた日本人グループ「歴史の真実を求める世界連合会」の目良浩一会長の講演が、先週末日午後、サンパウロ市の南東伯軍総合司令部講堂で行われ、計120人が熱心に聞き入った。18日は約70人、19日は約50人が出席した。ブラジル日系協会、ブラジル日本研究者協会共催。

 目良さんは加州サンタモニカ在住、元ハーバード大学経済学部助教授。講演は「戦後日本の変遷を考察する」をテーマに、前半は明治維新以来の米国、中国や韓国との関係を見直す内容だったが、後半は慰安婦像裁判が中心になった。
 「日本軍が戦争中に強制的に慰安婦を徴用した事実はない。慰安婦像に書かれているのは、日本人は残酷で、平気で女性を辱める人種という内容。このような誤った印象が国際的に定着すると、数世紀にわたって悪い影響を与える。今のうちにちゃんと反論しないと大変なことになる」と力を込めた。
 目良さんの調査によれば、1944年時の米軍極秘資料にも《単なる売春婦で、軍隊の後を追っかける女性群である》と書かれているという。
 にも関わらず、最初の慰安婦記念碑は10年10月に米国ニュージャージー州パリセーズパークに建てられ、現在までに8カ所。慰安婦碑でなく「慰安婦像」の建立は、13年7月の加州グレンデール市が最初で、それに対し、地元日本人が立ち上がった。
 93年時に河野洋平官房長官が記者会見で慰安婦制度によって強制徴用があったことを認め、宮沢喜一総理が謝罪しているために事実関係を巡っての裁判ができず、《これは外交問題であり、外交問題は連邦政府の権限であり、地方自治体である市が、それに関与することは米国の憲法に違反する》との提訴が連邦裁判所に提出された。市は《言論の自由の範囲内》と反論している状況だ。
 ただし、目良さんによれば8月4日に第一審で《原告が憲法違反の便益を受ける資格がないとの、奇妙な理由で棄却》となり、この9月に連邦裁判所の上級裁判所に控訴した。同時に《慰安婦像に付随した金属板に書かれた文書が市議会の承認を得られていないことや市が日系の人々に差別的な扱いをした》として州裁判所にも提訴した。
 目良さんは「日本国と日本人を貶める物として、日本人の名誉のために、放置しておくことはできない。慰安婦問題をアメリカやその他の国に持ち出して日本人や日本国を非難することは、日本の名誉にかけてゆることができない」と訴えた。オーストラリア、シンガポール、カナダなどでも同種の問題が韓国系の人々によって起こされているという。
 ブラジル日系協会の京野吉男会長は「日本の歴史や文化を誇ることは、我々子孫の義務といえる。当地の日系社会にとっても重要な話だ」と語った。京野会長によれば、同連合会は裁判支援呼びかけの動きを、ブラジルを端緒に亜国やパラグアイ、ボリビア、ペルー日系社会にも広げる意向だという。目良さん一行は16日に来伯し、20日に帰国した。


危うく「日帝侵略蛮行写真展」=実はクリチーバで8月に

 慰安婦像にまつわる動きはブラジルでも人事ではない。金融情報サービスの提供のサーチナ・サイトは8月4日付けで《「日帝侵略蛮行写真展」ブラジルで延期に》との見出しで次のように報じた。
    ◎
 【サーチナ】ブラジル南部の都市、クリチーバで8月2日から4日にかけ開催が予定されていた「日帝侵略蛮行写真 ブラジル展」が延期されたことが分かった。複数の韓国メディアが報じた。韓国政府機関「民主平和統一諮問会議」のブラジル協議会は7月31日、ブラジル展が延期したことを明らかにした。
 関係者は「ブラジルは世界最大規模の在外日本人居住地として移民の歴史と約180万人にのぼる日本人社会が根深く形成されているため、反対が大きかった」と説明した。
 関係者は「韓国の偉大な子孫として、忘却されつつある日本軍国主義の歴史に警鐘を鳴らすべく、不屈の精神と情熱で『日帝侵略蛮行写真ブラジル展』を必ず推進するつもりだ」と述べた。(以下省略)

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