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連邦下議に繰り上げ濃厚=ウィリアン・ウー氏=サンパウロ州要職への願望を隠さず=サンパウロ州選出下議3人目に

 ウィリアン・ウー氏(サンパウロ州、緑の党・PV)の連邦下議への繰り上げ選出が濃厚となった。昨年の統一選で5万4186票を獲得し、緑の党の第一補欠となっていたウー氏は、同党から下議に選出されたロベルト・デ・ルセナ氏がサンパウロ州観光局長に就任したのを受け、連邦下院での議席を引き継ぐ。

 「下院からの召集を待っているところ。ルセナ氏は2月1日に下議に就任と同時にサンパウロ州観光局長就任のために休職する事になっており、休職届け提出後に私が後任に就く。今は提出書類を揃えているところ」と11日の本紙の取材に答えた。
 ウー氏は一期4年の雌伏の日々を経ての下院返り咲きで、「(繰り上げ当選は)統一地方選の行われる2016年になるだろうと思っていた。任期の始めから職を担える事がとても嬉しい」と語った。
 しかし、ウー氏が下議として4年間ブラジリアに留まるか否かは確定したとは言いがたい。ウー氏はサンパウロ州政府内の要職就任を望んでおり、「私がサンパウロ州政府での職務を第一に望んでいる事は皆さんご承知の通り」と語った。「議員達は有権者の要望を行政側に伝える役割を担っていますが、私達が伝える要望は必ずしも受け入れられるとは限らない」という。
 技師、弁護士、20年以上に亘る市警としての経験を活かす事ができ、自らに投票したサンパウロ州の有権者に近いところで、彼らの権利を守る事のできる職務を、と願っているが、現在は具体的な話は何も来ていないという。
 ウー氏は、「よろこんで連邦下議の職務を受ける準備はできている。任期早々にも提出したい法案や、計画がある」とも語った。
 今年は日伯外交樹立120周年でもあり、ウー氏の返り咲きは120周年の記念行事推進に大きな力となると見られている。
 この節目の年にウー氏自身が描いているのは、伯日議員連盟と日本議員達との連携の強化と、既に取り交わされた両国間の合意の推進だ。「現在も活発なスポーツや文化面の交流に加え、両国の企業家に商談の機会を提示する事で日ブラジル両国間の経済交流を奨励出来たら」と意気込んだ。
 ウー氏が下議に就任すれば、大田慶子氏、飯星ワルテル氏に続く、サンパウロ州選出3人目の日系議員となる。

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