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RNE、60歳以上は更新不要=国外渡航者には更新推奨=更新後は「期限なし」に

 読者から「永住権の身分証明書(RNE)の更新の時期が来ている日本人が多いが、60歳以上でも更新が必要なのか」との質問が編集部に寄せられた。通常、RNEは9年ごとに更新する必要があるが、高齢者には特別な措置が取られているのだろうか。企業の進出支援やビザ取得サービスを行うサンパウロ市ジャルジン・パウリスタ区の「Bravisas」に聞いてみた。

 同社のチエミさんによれば、2008年から60歳以上はRNEの更新が免除されている。連邦政府のサイトにも、「これまで更新を行ってきた永住権所有者で、(1)RNEの有効期限内に60歳を迎えた人と、(2)身体障害者の人は、更新が免除される」とある。
 とはいえ、一世の間で様々な意見があり、その読者は「永住権更新の必要がないはずの高齢者でも、後進国に旅行した後、ブラジルに再入国する場合に足止めを食らうことがある」などの噂も流れているという。
 彼女にその点を確認すると、「ずっと国内にいる分には更新しなくても全く問題ないけれど、国外にいくことがある人は問題になる可能性があるので、更新をお勧めします」と語る。後進国でなくとも問題となる可能性があるようだ。
 というのは、「たとえば外国旅行先の出国審査で、ブラジルの法律に疎い担当者に当たった場合、RNEの期限が切れているせいで、足止めされることがあるから」という。
 くわえて同社が更新を勧めるのは、2年前から50歳以上の永住権保持者に限り、RNEを更新すると「有効期限なし」のRNEに切り替えができるためでもある。チエミさんは「次に更新する時は自動的に『有効期限なし』になって、これから更新する必要がなくなるので、外国に旅行する場合も便利」と説明した。
 「ただし、国外に住んでいる場合は、年齢に関わらず2年置きに入国しないと永住権が喪失してしまうので、気をつけて」と念を押した。
 更新の手続きは従来どおり、連邦警察のサイト(www.dpf.gov.br)から日時の予約を行い、RNEのオリジナルと料金124・23レアルの支払い領収書、証明写真2枚(3×4cm)を提出すればよい。
 新しいカードが発行されるまでの期間は約3カ月。期限が切れた場合は165・55レ、紛失等による再発行の場合は305・03レの罰金が、発行料金124・23レに上乗せされる。盗難の場合は警察で、紛失の場合は治安局のサイトから事件報告書(BO)を作成しておかないといけない。破損した時は、破損したRNEを連邦警察に返却する必要がある。

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