ホーム | 日系社会ニュース | 真木柚布子ショー=のべ2千人の観客沸かす=歌謡芝居「九段の母」熱演=CD完売、次回公演の話も
はっぴー・サンバを熱唱する真木さん
はっぴー・サンバを熱唱する真木さん

真木柚布子ショー=のべ2千人の観客沸かす=歌謡芝居「九段の母」熱演=CD完売、次回公演の話も

外交樹立120周年ロゴ

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 外交120周年記念の一環として、日本の有名歌手・真木柚布子さんを招いたチャリティショー(石井彩子実行委員長)が23日、サンパウロ市の文協大講堂で正午と午後4時の2回公演が行なわれた。今回に合わせた新曲を披露するなど、のべ2千人以上の観客を沸かせた。

公演後はCD購入者向けサイン会も実施。笑顔で応じた

公演後はCD購入者向けサイン会も実施。笑顔で応じた

 日本アマチュア歌謡連盟本部(東京、竹本雅男部長)の派遣で実現。パラダイス・リゾート・ホテル(堀井文夫社長)と藤瀬圭子事務所が協賛した。余剰収入は援協と救済会に寄付される。
 真木さんは1975年に映画デビュー、テレビドラマ「銭形平次」にも出演し、89年から歌手としても活動開始。歌と踊りと芝居を盛り込んだ独自のスタイル「演歌ミュージカル」で観客を楽しませる。中国、ハワイ等で公演しているがブラジルは初。60曲以上がカラオケで歌われており、当地でも愛唱されている。
 当日は2時間も前から開場を待つ人がいた。幕が上がると真木さんは、きらびやかな赤いドレスで登場。大きな拍手と指笛で歓迎された。「覚えたてですが…Boa tarde!」と元気良く歓声に応えた。まず2曲披露し、「関係者や裏方さんなど、皆さんのおかげで来られました。記念の年に実現してうれしい」とあいさつした。
 ルンバやワルツのリズムに乗せた楽曲や、今公演のために制作した「はっぴー・サンバ」をお披露目した。藤間流日本舞踊学校の友情出演をはさみ第2部へ。着物に着替え「雨の思案橋」など3曲を熱唱した。
 三味線の弾き語りも披露し、美空ひばりメドレー中には舞台を降り観客と握手を交わした。戦死した息子が祀られている靖国神社に参るというストーリーの歌謡芝居「九段の母」を熱演。年老いた母を演じる真木さんの姿に涙する人の観客も見られた。
 アンコールでは再び「はっぴー・サンバ」を会場一体となって歌い、閉幕。市内在住のノベマサ・ノブコさん(67、二世)は「自然を描いた『美唄の歌』が好き。歌、演技、三味線どれも最高。涙が出た」とサイン色紙を手に笑顔を見せた。武久了守さん(72、愛知)は「いつ聞いても素晴らしい。一人芝居にも感動した」と声を弾ませた。
 公演後、真木さんは「日本の歌をブラジルに届けたいと思っていたが、熱い歓迎を受け逆に感動を頂いた。持ってきたCD100枚も完売するなんて。また来伯公演が叶ったら、かわいがってほしい」と興奮冷めやらぬ様子で話した。29日にお別れ会を行ない同日に帰国する。

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