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式典後に連邦議会内で記念撮影
式典後に連邦議会内で記念撮影

連邦議会で記念式典開催=サンパウロ州から飛行機で90人=「夢の様、感無量」と感激

 9月20日のコチア青年60周年式典に先駆けて、首都ブラジリアの連邦議会で8月28日午後、コチア青年のブラジル社会への貢献を讃える慶祝式典が行わ れた。サンパウロ州各地のコチア青年連絡協議会(前田進会長)から約90人が飛行機で駆けつけ、首都在住者ら約20人も出席して祝った。コチア青年子弟の飯星ワル テル連邦下議が提案し、大人数のサンパウロ市在住者が参加する珍しい首都式典となった。


 羽鳥慎一さん(75、群馬、2次1回)は当日早朝、グアルーリョス国際空港で、「このブラジリア行きは60周年の目玉の一つだ。みんな年をとったから次の65周年はもっと内輪になるかも」と回りを見渡した。
 さらに「今回、オメナージェンされるのは『コチア青年』全体。飯星議員から個人表彰もしたいからリストを出してくれと要請が来たけど、みんなで話し合った結果、『誰が表彰されてもおかしくないから、選べない』となり、断った」とコチア青年の結束の固さの一端を伺わせた。
 午後2次過ぎ、首都の連邦議会のネレウ・ラモス講堂で式典が始まった。飯星下議が登壇して開会、日伯両国歌を斉唱し、まず先没者に1分間の黙祷を捧げた。
 60周年記念祭大会委員長の広瀬哲洋協議会副会長は「このように公式に連邦議会から顕彰されるなど夢のようだ。60年前には誰も予期していなかった。今後10年、15年先に向けての良い刺激になる」とポ語で感謝した。
 コチア産業組合で長年働き、サンパウロ市のセアザで7年間も販売部長をした後、首都に移住してブラジル農牧研究公社(Embrapa)で野菜栽培の指導などをしてきた堀野喜彦さんがコチア青年移住の歴史を説明した。
 前田会長が「コチア青年の子弟の尽力により、このような立派に顕彰してもらえるとは、本当に感無量です。素晴らしい一日を頂いて感謝したい」とのべると、共感の拍手が湧いた。
  日伯外交樹立120周年の公式行事として大使代理で藤村和広公使が出席し、「コチア青年は終戦後の日本の若者に新しい機会を与えると同時に、ブラジルの農 業発展に寄与する素晴らしいプロジェクトだった。セラード開発のおかげで現在のような大豆の輸出国になった。日伯の友好関係促進に非常に大きな貢献をして きた」と高く評価した。
 飯星下議から顕彰プレートが前田会長に手渡されると、大きな拍手が湧き上がった。
 式典後に一行は連邦議会会議場を案内され、飯星下議から投票の仕方などの説明を受け、中には議員の席に座って記念撮影する人もいた。
 1次1回渡航の黒木彗さん(81、宮崎県)は「こんなにたくさん来たことに驚いた。自分たちから始まってこんな名誉ある顕彰が受けられるようになるとは夢の様だ」としみじみ語った。

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