ホーム | コラム | 樹海 | 連邦議会の120周年式典の裏側で

連邦議会の120周年式典の裏側で

 連邦議会で5日行われた120周年式典の直後、西森ルイス伯日議連会長が議長を務めて慶祝議会が1時間も行われ、17人もの下議らが日伯関係の重要性を競うように演説した。まずアルリンド・キナリア下議(日本移民百周年時の下院議長)が「皇室の尊厳は心からの賞賛に値する。日系二世が果たした社会的上昇は全てのブラジル人の見本だ」とのべたのを皮切りに、次々とマイクを握った▼パラナ州選出のルーベン・ブエノ下議は「我が州は日本人入植百周年を今年迎えた。州発展の鍵を握っていたのは日系人。この重要な節目に皇室が来られたことに心から敬意を表したい」。パラー州選出のエジミウソン・ロドリゲス下議は「子供の頃から同級生には日系人がたくさんいた。でもパラーでは戦争中に日系人は大変な差別を受けて苦しみ、それを乗り越えてきた。 全伯スーパーマーケット協会の山田フェルナンド会長はその代表だ。彼らの存在は、公平な社会実現の原動力。両殿下が先日ベレンにも来られたことを心から喜びたい」と語った▼南大河州選出のエンリッケ・レゼンデ下議は日本政府の招聘で2週間訪日した経験を振り返り、「広島の原爆平和資料館を訪れた経験は、私の人生の中でも最も印象深いこと。終戦70周年にあたり、皆があそこを訪れ、平和の大事さをかみ締めてほしい」と日伯が経験を分かち合うことの重要性を訴えた▼でも残念だったのは、事前告知が行き渡っていなかったせいか、両殿下のご退席と共にメディア関係者も日系社会代表者もいなくなり、本会議場はガラガラ…。せっかくの慶祝議会だけに地元日系人の姿がもっとあっても良かった。(深)

慶祝議会の議長をする西森ルイス伯日議連会長

慶祝議会の議長をする西森ルイス伯日議連会長

image_print