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伯国の景気後退は予想以上

 国際通貨基金(IFM)のラガルド専務理事が5日、フランクフルトで「世界経済の見通しは一段と悪化した」との見解を表明、新興国は全般に経済活動が弱体化しているが、伯国の景気後退(経済減速化)は予想以上だとも述べた▼同氏によれば、インドは依然として強い成長を示しているが、伯国とロシアは景気後退の只中で、原油の国際価格下落の影響を強く受けている国も相当数ある事などから、12日発表の経済見通しでは、今年の世界全体の成長率を1月提示の3・5%より下方修正するという▼「断固たる措置を採らなければ世界経済の下振れリスクが強まり、先行き不透明感も増す」「伯国や中国は期待した速度で回復していない」との言葉から見て、伯国の成長率は前回予想された「今年マイナス3・5%、来年ゼロ」以下になる事が確実だ。14年3月のラヴァ・ジャット作戦開始以降、ペトロブラスやゼネコンを含む大手企業の業績が軒並み悪化し、大統領罷免問題などで政界も混乱。財政調整も着地点が見えない▼伯国は08~09年の国際的な金融危機(リーマンショックの余波)をいち早く克服したといわれたが、その頃から公的財政収支の粉飾が増えていた事は中銀の統計で明らかにされた。つい先日も、「ジウマ大統領の最大のミスは嘘をついた事」と指摘した経済学者がいた。14年の選挙時に言われた各種統計の報告先延ばしは勿論、粉飾会計で常に国民を欺き続けていた結果の一つが長引く景気後退だとしたら、その責任は重い▼ラヴァ・ジャットやメンサロンという汚職体制を作り上げた労働者党政権の被害者は国民そのものだが、その尻拭いは誰がするのか。(み)

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