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パウリスタ・スポーツ賞=現役メジャーが喜びの声=サ・アマーロ出身オルランド

ブラジル国旗を手にするオルランド外野手=15年10月、ミズーリ州カンザスシティ(提供写真)

ブラジル国旗を手にするオルランド外野手=15年10月、ミズーリ州カンザスシティ(提供写真)

 ニッケイ新聞が先月16日に主催した第60回パウリスタ・スポーツ賞で、野球部門から選出された現役メジャーリーガー、パウロ・ロベルト・オルランド外野手(30)が米国から喜びの声を寄せた。
 受賞の一報を受け「決まったと聞きとても嬉しかったし、さらに成長しようという気持ちが高まった。他のブラジル人選手への刺激にもなったと思う」と語った。
 野球を始めたきっかけは、サント・アマーロ・ニッケイクラブ元監督の上野英夫さん(71、三世)による勧誘。上野さんとパウロさんの母が、同じ病院で働いていたことから縁が生まれた。11歳のときに上野さんに誘われ、興味本位で始めた野球が情熱に変わったという。
 上野さんは「渡米前の17歳までニッケイクラブに所属していた。真面目に練習に取り組み、教養もあり良い男の子だった。周りの日系人の子よりも身長が高く、走るのがとても速かった」と、パウロさんの少年時代を振り返る。
 鍛錬の日々を経て2005年1月、18歳の時にシカゴ・ホワイトソックスとプロ契約を交わした。08年に現在所属するカンザスシティ・ロイヤルズに移籍。昨シーズンは開幕から一軍メンバーに入り、4月には「生涯で一番忘れられない出来事」というメジャーデビューも果たした。
 さらには同シーズン、チームはワールドチャンピオンに輝いた。今季も6月終了時点で51試合に出場。打率は3割5分1厘と好成績を残しており、主力外野手としてチームを支えている。
 今後の目標についてパウロさんは、「メジャーリーグの選手として活躍し続けたい。与えられる全ての機会を全力で楽しみ、再びメジャーを制覇してシーズンを終えたい」と意気込みを語ってくれた。

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