リオ五輪=日本勢一体で東京大会PR=ジャパンハウス概要明らかに=食文化イベントにジーコも

 東京五輪組織委員会らはリオ五輪のジャパンハウス(JH)に関し、日本時間15日、東京で記者会見を行なった。オリンピック・パラリンピック本大会中に、サッカー元日本代表監督のジーコ氏を招いた日本食セミナーや、各県の名所写真展、100種のレクレーション体験などを通じ、関係団体が一体となって日本の魅力を発信する。

JHが開設される建物の外観(施設の公式サイトより)

JHが開設される建物の外観(施設の公式サイトより)

 来年3月開館予定のサンパウロのジャパンハウスとは別物。リオ五輪において次の東京大会に向け、日本の観光や文化の魅力を発信することを目的に五輪競技中心地バーラ地区にある、複合文化施設シダージ・ダス・アルテス(Av. das Americas, 5300)に特設される。
 主催は東京五輪委、JOC、東京都など。施設は8エリアで構成される。五輪開幕の8月5日から21日までの計17日間、正午から午後8時まで。パラリンピック期間中は9月7日~18日。
 東京五輪委エリアでは、新国立競技場の模型を展示し、本大会への期待感を高める。日本政府各省庁は超高画質放送8KのPR、1千体以上のひな人形の展示を行なう。日本酒試飲、出汁を基本とする食文化も発信。17日にはジーコ氏をゲストに日本食シンポジウムを行なう。日替わり体験としてスポーツ庁は、100種以上のレクレーションや伝統遊びを実施する予定。
 文化体験エリアでは茶室、書道、ヨーヨー釣りのほか、浴衣の試着もできるという。企業ブースにはトヨタ、味の素が出展。自治体エリアで四季折々の景色、建造物の写真展も行なわれる。全選手の顔写真が掲載される応援エリア、リオ総領事館の分室も設置され邦人保護などを担う。
 東京都は「水の都」をテーマに、蛇口から水道水を試飲するコーナーのほか、当地タレントを招いた観光セミナー、リオで活動するサンバダンサー工藤めぐみさん、当地の和太鼓チーム「生」の公演も行なう。
 JHとは別に、リオ市セントロの文化施設パッソ・インペリアル(Praca Quinze de Novembro, 48)でもイベントを行なう。芸術家の日比野克彦さんらによる「東京五輪キャラバン隊」の美術展では憩の園、こどものその、PIPA3施設で進める合同作品が飾られる。
 またリオ市内のバス、タクシー各100台に車体広告、空港ロビーで映像を放映するほか、コパカバーナにポスターを張りPRする。
 東京五輪委の藤沢秀敏広報局長は記者会見で、「最高峰のスポーツ大会まであと20日余り。東京、日本の素晴らしさを伝えたい。ブラジル社会に有形、無形問わず良い財産を残したい」と語り、4年後の東京五輪を視野に意気込みを見せた。(協力=本紙東京支社)