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東西南北

 11月29日以来、悲劇に見舞われたシャペコエンセに対する全世界のサッカー関係者からの激励は止まらない。11月30日もレアル・マドリッドがチーム一丸となって追悼を表した他、ウルグアイのストライカー、カバーニはPSGの試合中にユニフォームを脱ぎ、アンダーシャツに書いた「フエルサ(がんばれ)、シャペ」の手書きのメッセージを披露。マンチェスター・ユナイテッドのジョゼ・モウリーニョ監督が、シャペの故カイオ・ジュニオール監督が、モウリーニョ氏の故郷ポルトガルのクラブでプレーし、評判の選手だったと語った上で哀悼の意を示した。サッカーの国際的連帯感の強さがうれしい。
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 その一方、国民がシャペコエンセのショックで悲しみに暮れている隙に強引に、「汚職防止法」の修正法案を通過させた下院と、間髪を置かずに本会議でいきなり投票させようとした上院。この法案に激怒している連警ラヴァ・ジャット・チームや最高裁は言うまでもなく、国民の目線の先を利用して、自分たちの立場だけを利己的に守ろうとした議員たちに対する国民の怒りと不信感はもっと怖いはず。テメル大統領の責任ある対応が問われるところだ。
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 サンパウロ州のカンタレイラ、アウト・チエテ両水系では共に、11月の月間降水量が2カ月連続で月間平均降水量を超えた。予報だと、12月上旬はサンパウロ州を含め、ブラジルのほとんどの地域でかなりの雨が降ると見られているようだ。12月に雨量が増えるのは毎年おなじみのことだが、今は時期が時期だけにシャペコエンセの涙雨にも思える。

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