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7県人会が記念式典を開催=8月、10月で調整本格化=記念誌編纂、イベント開催も

県人会活性化に意欲を見せる曽我部事務局長と東海林ナツコさん

県人会活性化に意欲を見せる曽我部事務局長と東海林ナツコさん

 ブラジル日本都道府県人会連合会(山田康夫会長)傘下の10県人会が今年、創立の節目を迎える。7県人会が8月か10月に記念式典を挙行するほか、文化継承に力点を置き、記念行事で盛り上げようとの試みもある。間近に迫る祝賀行事を前に、各県人会は母県との調整や企画の具体化に追われている。

 記念すべき百周年を迎える福島県人会(永山八郎会長)は、記念式典を10月22日、北海道会館で行う。県知事含む県庁関係者、県議会議員、喜多方市長などへ招待状を渡しており、芸能団の誘致も検討している。また、これを機に民間旅行社も団体ツアーを組んでいるという。
 昨年10月に訪日し、招待状を手渡してきた曽我部威事務局長は、「盛大なものでなくとも、次に繋がる歴史に残るものにしたい」と思いを滲ませる。疎遠になっている約250人の元県費留学生へも参加を呼びかけて、これを機に若者を結集させ、同会の活性化を図る方針だ。
 和歌山県人会(谷口ジョゼー会長)は既報の通り、『県人移住百周年記念式典』を10月29日に行う。場所は未定だが、県知事ら慶祝団を招き、ペルーやアルゼンチンからも県系人が集まり、500人規模の式典となる予定だ。式典に併せ、先人の遺徳を偲び記念法要が行われるほか、同会初の記念誌編集にも着手する。
 山口県人会(要田武会長)は『創立90周年式典』を開催する。「県知事及び県議会議長の出席はほぼ確定」とのこと。知事の日程に合わせ、8月24~26日の間に開催を予定している。
 石川県人会(森永正行ジェラルド会長)は、『創立80周年式典』を10月8日に同会館で行う。『県人移住百周年』の節目と『会館設立22周年』を祝う250人規模の式典となりそうだ。
 創立60周年を迎えるのは千葉県人会(原島義弘会長)と静岡県人会(杉本教雄会長)。千葉は、8月27日に開催する方向で調整を進めているが、場所は未定。森田健作県知事が出席すれば、2010年の新会館落成記念式典以来の7年振りとなる。
 静岡は、8月中旬に同会館で開催する方向で調整中。昨年、記念事業として『創立55周年記念誌』を刊行。両県とも3月に知事選を控えており、その結果次第で開催日程に影響が出る可能性があるという。
 創立55周年を迎える長崎県人会(川添博会長)は、式典こそしないが、記念行事として『平和盆踊り』を10月29日に北海道会館で行なう。川添会長は「式典では堅苦しく、若い人は入って来ない。龍踊りや皿踊りなどを披露し、文化継承に繋げる機会にしたい」と語った。
 また、鳥取県人会(本橋幹久会長)と大分県人会(四條玉田イウダ会長)は、『創立65周年式典』を翌年に見送り、移民110周年に併せて行う予定だ。同じく65周年を迎える京都会(杉山エレーナ会長)は、まだ式典を開催するかは未定。来月の役員会で協議される見通しだ。

典予定一覧

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 「喜多方ラーメン祭り」や、同地の老舗「大和川酒造」の日本酒を日本祭で販売するなど、新たな取組みを行ってきた福島県人会。同地出身のJICAボランティアを中心に立ち上がった「日伯物産振興協会」と連携を密にし、商業を通じた交流活動を活発化させてきた。5月にオープンするジャパンハウスでは、地酒の販売も計画しているというが、記念事業にかみ合った動きにできるかどうか。
     ◎
 「平和盆踊り」を企画した長崎県人会だが、原爆を投下された地だけに、いかに「平和」という要素を県人会活動に結びつけるかで頭を悩ませている。例えば、老若男女問わず、人種の壁を越えて、皆が手を取り合い一つになって何かを披露できれば、平和を一緒に築いていこうという試みにつなげられるかも。何か良いアイデアがあれば同県人会(11・3203・0949)まで連絡を。

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