ホーム | 文芸 | 刊行 | 『プラナルト』句文集=ブラジリア俳句会40周年

『プラナルト』句文集=ブラジリア俳句会40周年

表紙

表紙

 ブラジリア俳句会40周年記念合同句文集『プラナルト』が1月に発行された。富樫羽州さんはあとがきの中で、《俳誌『木陰』に関係のある人たちに呼びかけて、日本大使館に近い、パラノア湖畔に所在する日系クラブの仮事務所で最初の俳句会を催したのが、一九七五年九月十七日のことだった》と書く。
 当初は新都の建設予定地プラナルト中央高原からとって「プラナルト吟社」と称していた縁から、今回の句文集の名前となった。
 《句の窓辺蝉の合唱高らかに》(青砥久子)からは、句会を開く部屋の窓からセミ時雨が降る夏の状景が伺える。
 《百年の計とてセラードに苗木植う》(長谷部蜻蛉子)、《春耕の終わりし畑に雨を待つ》(前添晶子)、《あなどれぬ女性の力移住祭》(名和貴美子)、《展墓の日今年も来たよお父さん》(園田昭代)、《墓参る異国に父母を祖と祀り》(田口やよい)など。
 昨年の首都の「秋の状景」を詠った《秋深む人気の落ちる大統領》(山岡秋雄)のように独特の味わいを持つ秀句がたくさん掲載されている。

こちらの記事もどうぞ

  • 『西風』=巻頭に宮尾進さん追悼集=あの中村八大との秘話も2017年5月24日 『西風』=巻頭に宮尾進さん追悼集=あの中村八大との秘話も  西風会は『西風』第5号(207頁)を先月刊行した。毎月1回集まって議論をする私的な研究会で、体験談や調査内容を半年に一度ほど出版している。  5冊目の巻頭特集は、昨年10月30日に亡くなったサンパウロ人文科学研究所元所長で西風会の中心メンバーでもあった宮尾進さんの追 […]
  • □機密ファイル□深沢正雪『「勝ち組」異聞:ブラジル日系移民の戦後70年』を読み解く2017年5月20日 □機密ファイル□深沢正雪『「勝ち組」異聞:ブラジル日系移民の戦後70年』を読み解く  【本の要旨】  「日本人」という民族を観察するのに、移民をその「試験台」に活用できるのではと常々思っている。  私の前任者・吉田尚則元編集長からは「移民は壮大な民族的実験だ」と聞かされてきたことも影響している。  「日本社会の一部をすくい出して、ヨーロッパ文明を […]
  • グァタパラ文協=移住地50年史「流芳」刊行=日ポ両語、移住地の歴史振返る2017年12月21日 グァタパラ文協=移住地50年史「流芳」刊行=日ポ両語、移住地の歴史振返る  グァタパラ農事文化体育協会(茂木常男会長)は、2012年に迎えた移住50周年を記念して、「流芳 グァタパラ移住地50年史」を刊行した。日ポ両語。全201頁。  記念誌には昭和36年11月に全国拓殖農業協同組合連合会が出した「グァタパラ移植民事業計画概要」の要約が掲載 […]
  • 日系社会の同化現象、移民とは=『西風』第6号を刊行2017年12月8日 日系社会の同化現象、移民とは=『西風』第6号を刊行  西風会は『西風』第6号(209頁)を10月に刊行した。毎月1回集まって議論する私的な研究会で、体験談や調査内容を半年に一度ほど出版している。  昨今の世界で顕著化する自分達の文化を優良だと考え、ときに他文化を排除する自民族中心主義(エスノセントリズム)に疑問を投げか […]
  • 戦争と移民「沖縄ディアスポラ」=『日本文化』6巻、販売開始=なぜ強い影響力生まれたのか?2017年11月24日 戦争と移民「沖縄ディアスポラ」=『日本文化』6巻、販売開始=なぜ強い影響力生まれたのか?  サンパウロ青年図書館とニッケイ新聞は6日、『日本文化6~戦争と移民、沖縄ディアスポラ~』を刊行した。主題は「沖縄戦」だ。第2次大戦における日本では数少ない陸上戦を体験した沖縄。その評価は、戦争を指揮した本土側と戦場となった沖縄側で全く異なる。本書は両者の見解に、戦争体 […]