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ジャパン・ハウス=6日いよいよ一般公開=驚異の「竹展示」明らかに=「想定超えるものばかり」

日詰明男さん

日詰明男さん

川島茂雄さん

川島茂雄さん

 日本政府による広報施設「ジャパン・ハウス」が、来月6日午前10時にいよいよ一般公開される。驚きの竹造形が並ぶ特別展示や、こだわりぬいた日本酒や食材、風呂敷などの物販のほか、カフェでは試飲が楽しめるなど、現代日本の伝統と革新を体感できそうだ。開館を目前に控え、目玉展示を一足先に取材した。

 

 一番の見所は、マルセロ・ダンタス企画長局長(上海万博でブラジル館を企画)が直々に手がけた「竹」展示だ。古来より生活の一部だった竹が、最新の技術が結びついて近未来を思わせる形で表現される。「伝統の中から生まれた革新」を地でいく作品の数々だ。

 竹で造られた劇場のなかでは、スタジオジブリ制作『かぐや姫の物語』(高畑勲監督)が上映される。巨大オブジェから手のひら代大の工芸品まで、4人の造形作家が作り上げた約50点が並ぶ。それが「檜」と「和紙」を基調とした空間と共鳴しあい、優美な和の世界が広がる。

 平田アンジェラ事務局長も「竹でこのようなことができるとは。想定を超えるものばかり」と完成に自信を覗かせる。

 大分県別府市でアトリエを営む川島茂雄(東京、59)さんは、その一人だ。約20本の竹を細く切り、紐で結び上げて2本の橋状の巨大オブジェにした。しなやかかつ強く軽快で、空気の流れを感じさせるような『竹』の持ち味を存分に活かした作品だ。

 「事前にイメージやデッサンをしていたが、作品を飾る場所に来てみないと分からない」と不安もあったが「空間と調和が取れていて驚いた。想像通りだ」と頷いた。

 同館の外土間に飾られ、放射状にはじけるようなインパクトのあるオブジェは、日詰明男さん(56、東京)の作品『六勾』。黄金比に代表される無理数の再参入構造を、造形で表現した。1992年に原型を考案し、20年以上に渡って研究を積み重ね、温めてきた代表作だ。

 「黄金比の法則に徹底的に支配された構造で、科学的研究の代物だ」と胸を張る。勾は古語で「かご」を意味することから名付けたといい、特許も取得した。600本の竹を組み合わせて造られた同作品は、接着剤も紐も使わずに竹だけで自立して立っている。

 「かつてのように竹は使われなくなり、日本で竹林は荒廃しているが、車輪以外なら竹で何でも造れる」と豪語し、「最先端技術を追求し建造物で表現することで、竹の利用の可能性が拓ける」との使命感を語った。

 「竹に惚れ込んでいるよ」と微笑し、「伯国には竹林が溢れている。それを十分に利用してもらい、造形を作っていく機運が高まれば」と期待を込めた。残りの2作家は田辺竹雲斎さんと中臣一さんだ。

 6日に開館後は月曜を除く火曜から日曜の午前10時から午後10時まで見学可能。一見、地味にも見えるこの作品群を、ブラジル人がどう評価するか。一般公開後の評判が今から気になるところだ。

 

 

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 有名ミュージシャンの坂本龍一らによるジャパン・ハウス開館記念コンサートは、聖市イビラプエラ公園内の野外講堂(Plateia externa – Auditório Ibirapuera)で、7日午後6時から9時まで行なわれる。入場無料。有名音楽家によるコンサートがよく行なわれるこの野外講堂は、市民の憩の場でもあり、間違いなく大観衆が訪れそう。ただし、野外だけに唯一気がかりなのは、当日の天気か。

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