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福博剣道部創立60周年に寄せて=福博村会顧問 大浦文雄

1967年の第9回全伯大会で有段者チームが優勝し、祝賀会を催した

1967年の第9回全伯大会で有段者チームが優勝し、祝賀会を催した

 福博剣道協会(山元ケンタ会長)主催の第47回福博剣道が、6日にスザノ市のアセアス体育館で行われた。全伯各地の同情から18チーム240人が出場し、日ごろの練習の成果を競い合った。総合優勝を果たしたのは福博剣道部だった。また、同剣道部創立60周年を向かえ、創立者の一人、大浦文雄さんがその想いを寄稿した。(編集部)

総合優勝した福博チーム

総合優勝した福博チーム

 福博剣道部が創立60周年を迎えて記念大会を催すことになった。
 当初方関わりを持ったものとして、回顧を交えて一文を書く。
 六十年前、1957年私は福博村会の学務院をしていた。日本学校関係の仕事である。
 その年、学校の新しい先生が村に入って来た。日本より直来の人で、名は谷口又男、剣道五段練士、年は33歳で、自分と同い年であった。
 それまでの日本学校の教師は、戦前の年配の人が多い中で、中年現役の人はよき相手となり交友を深めた。
 そんなある日、谷口さんが真剣な顔をして学校で剣道を始めたい、と言い出した。
 それまで剣道の試合しか見ていなかった私は、防具もないのにどうやって教えるのか、と質問した。それに対して、まず基本から始める、何事も基本をしっかり習うことが大切だ、打込みの素振り、相手に向かう身体の足捌きなどの練習にも可成の時間がかかる、との返事であった。
 こうして始まった剣道の生徒の中に、夜学に通っていた18歳の林義宜少年がいた。
 後年、福博剣道の中核となる彼は、当時自分の体型にコンプレックスを持っていて、谷口先生のしゃきっとした姿勢に憧れて練習に励んだ。(そして教士七段まで大成した。)
 練習所も横舎から府の会館に移り、父兄の熱心な講演を得て防具も徐々に揃い、剣道部は年々充実して行った。
 その成果が大きく花開いたのは、創立より十年経った1967年の第9回全伯大会の時であった。
 文字通り、一から始まった福博剣道部が、有段者団体戦で優勝を遂げたのである。
 この朗報に林は湧いた。
 当時、村会の会長になっていた私は、早速村民にはかり、盛大な祝賀会を催した。
 学校教師を退き、村内で花作りをしながら青年の指導に当たっていた谷口さんは、会の書記をつとめていて、その時の記録を次のように記している。――期日7月23日、参加人数招待者を含めて大凡250名、シュラスコ用肉120キロ――(以下略)

真剣を使っての剣道の形の披露

真剣を使っての剣道の形の披露

 その後もたゆみなく練習に励み、大会にのぞんでは個人戦、団体戦に於いて常に上位を占め、特に幼少年の部の活躍は目覚ましい。
 一方、世界大会に選抜される選手は、一つのチームとしては過分の人数を出している。
 その中では、特記すべきことでは、林幸男七段が世界大会での審判員として日本から選ばれていることがある。
 こうして六十年を迎えた福博剣道部は現在部員選手44名、有段者は初段5名から七段(中教士1人)3名までの21名、15歳以下の幼少年21名の陣容である。

 世に創業は易く、継続は難し、という言葉がある。
 願わくば世代交代をしながら、福博剣道部が、その伝統の誇りを守り、更に明日に向かって進まれんことを祈ってペンを擱く。

 (この一文を今は亡き友、谷口又男の霊に捧ぐ)

 第47回大会の各部門の結果は次の通り(敬称略、カッコ内は所属チーム)。
 《個人戦男子》【幼々年】1位=佐藤ダイキ(文協)、2位=小早川ユキオ(福博)、3位=林ケンジ(文協)、アラウジョ・ユウジ(福博)【幼年】1位=清田ロジキ(正神館)、2位=ジョン・マルケス(正神館)、3位=土田カウエ(福博)、カルロス・レイテ(スザノ)【少年】1位=林ケンジ(福博)、2位=林ユウイチ(福博)、3位=伊藤ダイキ(福博)、高橋ビトル(三重)【段外、初段】1位=フエロ・フラビオ(文協)、2位=ブリト・ガブリエル(正神館)、3位=小西エリキ(国士舘)、クリスピン・ルカス(国士舘)【二、三段】1位=長野ヒサシ(福博)、2位=上田ユキオ(スザノ)、3位=山口ジン(福博)、松岡ダニエオ(福博)【四段以上】1位=高山セルソ(三重)、2位=深水セツオ(香川)、3位=林リュウイチ(福博)、山元ケンタ(福博)
 《個人戦女子》【幼々年】1位=中島ラリサ(国士舘)、2位=土田ラファエラ(ジャカレイ)、3位=郡司カオリ、郡司アケミ(福博)【幼年】1位=小早川アユミ(福博)、2位=林アユミ(福博)、3位=有賀エミ(文協)、万ハルカ(三重)【少年】1位=テレス・アナ(聖武館)、2位=レイテ・ミレネ(スザノ)、3位=山元アキナ(福博)、アオベス・イザドラ(聖武館)【初、二段】1位=西村マリアナ(松風館)、2位=平川リアラ(福博)、3位=菊地アナ(スザノ)、カマルゴ・チエ(ジャカレイ)【三段以上】1位=木村リエ(三重)、2位=米田ララ(文協)、3位=ツカモト・ハルミ(文協)、戸井田リエ(聖武館)
 《団体戦》【幼々年】1位=福博、2位=文協、3位=国士舘、ジヤレス【幼年】1位=福博、2位=ジヤレス、3位=三重、スザノ【少年】1位=福博、2位=文協、3位=三重、スザノ【初、二段】1位=スザノ、2位=福博、3位=正神館、香川【三段以上】1位=福博、2位=三重、3位=香川、聖武館

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