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豚骨で初金星あげろ!東旺=人気ラーメン店11月上陸へ=『ばりこて』創業者自ら指導

森田泰人マルシオ、高巣浩一、森田泰司さん(左から)

森田泰人マルシオ、高巣浩一、森田泰司さん(左から)

 東京の人気博多ラーメン店『ばりこて』の創業者・高巢浩一さん(49、福岡)が6~13日の日程で来伯した。高巢さんは、当地でラーメン店開業を目指す元幕下力士、森田泰人マルシオさん(39、東旺(あずまおう))の師匠にあたる人物。森田さんの当地開業準備が進展し、11月に聖市ジャルジン・パウリスタ区での開業見込みが立ったことから、出資協力の確認や店舗内装の打ち合わせをするために訪れた。8日、森田さんらが来社した折、インタビューした。

 高巢さんは元レコーディングエンジニア。一念発起して1998年に『ばりこて』を開業。独学で一からラーメン屋としてのノウハウを積み上げた。現在は都内に3店舗を構えるほど繁盛し、2010年には日本最大の食の口コミサイト「食べログ」で全国ラーメン部門1位を受賞した。
 開業当初を振り返り、「7年くらいは生きていくので精一杯だった」と話す高巢さん。試行錯誤の果てに辿りついた繁盛の秘訣は、「お客さんに気持ちよく帰ってもらうこと」だという。
 高巢さんの「お客様第一主義」は『ばりこて』の店舗設計に如実に表れている。店主自らが厨房からでもしっかりと接客が出来るよう客席はカウンター席のみ。誠意を込めた対応ができる人数には限りがある。そのため大人気店だが、東高円寺本店の席数はわずか8席。都立家政店は7、高田馬場店は12席のみ。
 森田さんは同店で3年間修行し、店舗運営に必要な技術と経営精神を学んだ。しかし、当地での開業に目処が立ち、店舗内装を勘案する時期が来ると、客席数の少なさが不安に思えた。
 当地のラーメン店には必ずテーブル席があり、20席以上が普通。三階建ての大型ラーメン屋もある。当地ではゆっくりと食事をする伯人が客席回転率を低くするため、客席を多くし、全体の売り上げを伸ばす方法が採られる。
 そんな周囲からのアドバイスもあり、図面にテーブル席込みで20客席を描き込んだ。その図面を日本の高巢さんに送り、電話で感想を聞くと、開口一番「このままじゃ店開けてもすぐ潰れるぞ」と言われた。
 客席数の多さはサービスの質低下に繋がる。常連客の獲得は外食店経営者の大目標だ。『ばりこて』では客席数を絞り、サービス向上を図ると共に毎日でも飽きないラーメン作りを行うなど常連客獲得に余念がない。
 一度に大人数を相手にするためには、従業員を雇う必要がある。経営が軌道に乗る前に雇えば、人件費が経営を圧迫、破綻リスクを引き上げる。
 「外食店での成功は本当に難しい。生き残るだけでも精一杯。マルちゃん(森田さんの愛称)には自分がした失敗を繰り返して欲しくない」と高巢さん。二人はじっくりと話し合い、客席はカウンターのみの8席で勝負することに決めた。
 「マルちゃんは愛嬌があるから大丈夫。ちゃんとお客さんと向き合えば、必ず気に入ってもらえる」。高巢さんはそう太鼓判を押した。日本からはるばる伝わった「ばりこてスピリット」。当地で金星をあげられるかは、今後の森田さんの取り組み次第だ。
 『豚骨ばりこてラーメン・マル』は11月に聖市ジャルジン・パウリスタ区で開業予定。同店は『ばりこて』の日本国外初の暖簾分け店舗となる。現在、高巢さんの奥さんが店に使う暖簾を手作り中とのことだ。

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