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《ブラジル》年1万1千人が自分の命絶つ=21日に初の自殺白書発表

 保健省が21日に発表した自殺白書によると、ブラジルでは毎年、1万1千人の自殺者が出ていると同日付現地紙サイトが報じた。
 9月10日が世界自殺予防デーである事を受けて作成した、同省初の白書によると、2011~16年の自殺者は6万2804人で、79%は男性だったという。
 人口10万人あたりの自殺者の割合は、男性が8・7人、女性は2・4人で、男性の自殺率は女性の3・6倍だったが、自殺未遂の場合は69%が女性で、複数回自殺を試みた人も女性の方が多かったという。
 保健省担当者は、裕福な人々の間では、保険金の受取などに関係する事や、死亡証明を出す医師は家庭医が多い事もあって、自殺との診断を下すのはタブーとされているとし、実際の数はもっと多いと見ている。貧しい人の死因判定は法医学研究所が行う事が多い。
 2015年の場合、同年の死者120万人のうち、17%は外的要因による死で、そのうちの40%の、死亡に至った原因が不明な例が自殺と見なされたという。
 年齢別に見ると、70歳以上の人の自殺率は10万人あたり8・9人だが、高齢者は年々増えており、自殺者の増加も心配されている。
 自殺者の62%は首をつって死亡しており、その他は、薬や毒を飲んだり銃を使ったりするケースが多いという。自殺未遂で最も多いのは服毒だという。

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