6 世界のウチナーンチュー大会
1990年8月23日~26日
本大会は西銘順治知事就任以来の重要施策の一つだったようで、その3年前の1987年海邦国体にも海外移住者特別招待があり、7カ国から約500名の海外移住者達が特別招待を受けている。
そして県を始め各市町村長会などの共催で「ワールド・ウチナーンチュー・フェスティバル」を開催し、大好評をはくした。
県や国が主催するこのような大きいイベントに海外移住者が特別招待されることは今日までほとんどなかったことである。
今回の世界のウチナーンチュー大会を開催することによって県と各移住先国の移住者の絆・連繋を深め一層のネットワークの強化を企画し、その機能を図るのが目的だと大会実行委員会は意義づけている。
その目的を達成するには、世界各地に散在する県人の中から「ウチナーンチュ民間大使」を配置し、ネットワーク作りの人的拠点の役割を果たしてもらうこと。
そこで移住先国が確認されている17カ国37地域から、県人会長を含む100人が2ヵ年の任期で「民間大使」として選任された。
その中のブラジルは、沖縄移民の最大集団国でありながら民間大使数の枠からして少ないので、何回か増員を要請したが認めてもらえなかった。
大会実行委員会は何を基準に民間大使数を配置したのかその意味がわからない。
アメリカ合衆国は1国12地域にまたがって約7万人しかいないのに大使数は30人とずばぬけて多いし、アルゼンチンも約3万5千人に対して10名、それに比較してブラジルは12万人に対して15名の数にすぎない。
その比率からして少ないことは一目瞭然である。にもかかわらず日本の日本人及び県人たちは、今更ながらアメリカオンリーを踏襲している感じはぬぐえない。
ブラジル側民間大使
ブラジル沖縄県人会からは15名の民間大使が選任された。
結局1世(6名)ばかりでなく2世(9名)も、それと活動分野も県人会のみでなく、政治家や学術、大学教授、農業、弁護士などその他広範にわたった分野の人材が選任されている。
その他に地域社会に功績のあった人たちへの特別招待があった。
世界17カ国、41地域から2397人が参加し、事務局の当初目標(500人)を大きく上回った。