ホーム | ブラジル国内ニュース | 《リオデジャネイロ》コパカバーナ海岸の遊歩道に突然車が突入=17人負傷、乳児が死亡=加害者はてんかんの患者か?

《リオデジャネイロ》コパカバーナ海岸の遊歩道に突然車が突入=17人負傷、乳児が死亡=加害者はてんかんの患者か?

 18日の午後8時半頃、地元民や観光客がたくさん散歩を楽しんでいたリオ市のコパカバーナ海岸で、砂浜に面した遊歩道に乗用車が突っ込み18人を轢く事件が起こったと、18、19日付現地各紙・サイトが報じた。
 被害者の1人、生後8カ月の乳児が死亡した。命をとりとめた17人は、市内のミゲル・コウト病院と、ソウザ・アギアール病院に搬送された。軽傷だった7人は退院したが、10人は入院した。怪我がもっとも深刻だったのはオーストラリア人観光客の男性(68)で、頭蓋骨に損傷を受け、呼吸補助器をつけている。
 事件発生当時、現場は夏の夜の海岸を楽しむ人々で溢れていた。海岸と遊歩道にそって走るアトランチカ大通りを走行していた黒のヒュンダイ車i30は、急に制御を失い、自転車道も遊歩道もつき抜け多数の人をはねて、砂浜に突っ込んだところで停車した。
 運転手はアントニオ・アナキン容疑者(41)で、自らの起こした事故の大きさに呆然とするも、逃走を試みる事もなく、駆けつけた警察に従った。軍警は興奮した群衆が加害者に暴行を加えるのを防ぐため、速やかに身柄を移した。
 リオ市警によって行われたアルコール検査ではアナキン容疑者にアルコール反応は見られず、違法薬物などの反応も見られなかった。
 同氏はてんかんの病気を持っており、運転中に頭が真っ白になってしまい、遊歩道に突っ込んでしまったと供述している。車に同乗していた妻もアナキン氏がてんかん患者だと認めている。
 車内からは3種類のてんかんの薬が見つかっている。その中には強い副作用を引き起こす物も含まれており、運転中にてんかんの発作が起きたのか、副作用が発生したのかは分っていない。
 アナキン氏の所持していた運転免許書は、2014年5月付で資格停止になっているもの。資格停止になる前の5年間で違反ポイントが62に達し、14回も罰金を受けていた。免許更新の際に必要な書面の質問では既往歴を隠していた。
 事故現場から逃走せず警察に従ったことで、アナキン氏は警察に身柄を拘束され続けることなく、取調べや裁判を受ける。過失により人を死傷させた「過失致死傷罪」となる見込みだ。

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