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東西南北

 24日のルーラ元大統領の2審目有罪は国際的にも大ニュースとなった。ただ、報じ方のニュアンスで多少違いが出ている。米国紙は概ね、「政治生命の終わり」や大統領選出馬の危機といった報道が目立っているが、南米やスペインの新聞などでは、今後の控訴の可能性や中南米における左翼の動揺などについての報道が目立っていた。ブラジルでの報道に対しての情報差と距離感が出ている気も。今回の結果を受け、政敵・民主社会党の大統領候補ジェラウド・アウキミン・サンパウロ州知事は、結果に表情を変えることなく、「対立候補への反対キャンペーンはしないよ」と冷静さを保っていた。
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 今回の判決結果でルーラ氏支持者が暴動でも起こさないか、と心配された25日のサンパウロ市市政記念日だったが、特に行事が荒らされた話はなかった。ヴァーレ・ド・アニャンガバウーでの記念コンサートも無事に開催された。もっとも今回の裁判の場合、「これですぐに大統領選出馬が断念となるわけではない」ということが知れ渡っていたからなのか、メディアよりも国民の方が冷静だった観も。怖いのはむしろこれからか。
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 サッカーのサンパウロ州選手権は、週2試合の速いペースで試合が行なわれているため、今週末で早くも第4節。本日は早くもパカエンブーでコリンチャンス対サンパウロという、今年最初のクラシコが行なわれる。オフ明けで、まだ佳境に入らないうちは選手だけでなくファンも今一つ盛り上がりにくいかもしれないが、どうなるか。

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