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ブラジル太鼓協会=百周年以来、152人も参加=盛大に検定試験などを開催=コロニア・ピニャール在住 西川修治

検定試験の様子(提供:西川修治)

検定試験の様子(提供:西川修治)

 ブラジル太鼓協会(ABT、渡部一誠会長)が主宰する「講習会及び検定試験」が箕輪敏泰1級指導員と山本ユウジ3級指導員を中心に行われた。1月26から28日はパラナ州ロンドリーナ市で73人が参加、2月2から4日はサンパウロ州サンミゲルアルカンジョ市のコロニア・ピニャールで行われた。コロニア・ピニャールでは約10年ぶりに152人もの参加者で賑わった。
 同会場は昨年の「第14回全伯太鼓大会」で優勝した飛翔太鼓が提供した。会場には関係者以外の入場は許されず、緊張した空気の中で2時間の学科、7時間の実技講習後試験が行われた。
 閉会式での成績発表では、応援に駆けつけた父母のほか地元の太鼓関係者が見守る中各級の合格者が呼ばれ、「パラベンス!」と祝福の言葉が掛けられた。
 また、70歳以上の女性が条件付きで4級に合格したことが発表され、涙、涙…の感激ぶりだった。
 今回は40歳以上のシニアの参加者が2会場合計で14人、非日系人の受験者の多さが目立った。また、今回の専門講座では和太鼓の打法の中でも特に過酷と言われる「三宅型」が取り入れられた。
 「三宅型」は30センチ程度の高さに地面に平行に置かれた太鼓を極限まで腰を落とし叩く物もの。打ち姿の美しさと、多彩なバチさばきの技を習得する。3時間もすると下半身に異常が出る参加者が続出したが、全員最後までやり通せたのは合格への執念か…!?
 技術検定1級を修了した若者17人が指導員の助手を務め、同行事を支えた。各会場でテキパキと動き、テンポ良く進行された。
 時に「三宅型」の助手は3日間、16時間の前練習を積んでいたため「頼もしさ」を感じた。
 受験者及び合格者数は以下の通り。
<ロンドリーナ>
【5級】=25(受験者)、25(合格者)【4級】10、10【3級】15、15【2級】7、3【1級】16、11
<コロニア・ピニャール>
【5級】66、66【4級】37、37【3級】19、18【2級】15、5【1級】15、11

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