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GLA=感動のエピソードが続々=ビデオ講演で新年の集い=「こうすることも出来る」

講演会(日語会場)の様子

講演会(日語会場)の様子

 宗教法人GLAブラジル支部(尾田嘉雄理事長)は3月4日(日)、サンパウロ市マツバラホテルで「新年の集い」映像講演会を開催した。このビデオ講演の映像は、2月18日に名古屋の中京会館で主宰の高橋佳子氏が行ったもの。同氏の講演は一人の会員を壇上に呼び、その人の体験を紹介しながら心のあり方を説く独特の方式。新たな一年の指針となる心のあり方を説く講演で、ポ語と日本語別々に用意された会場で合計204人が熱心に聴き入った。

 まずはGLAの教えに基づき、小児在宅医療のフロントマン(現場対応の代表)として活躍する医師のドキュメンタリー映像が流され、会場の涙を誘った。つづいて主宰・高橋氏の講演映像を映した。壇上で教えの実践を紹介したのは、コンサート等のイベントをプロデュースする会社を経営する菊地さん。
 「若い頃は大手プロダクション会社で実績を上げ、傲慢な自分だった」と振り返る菊地さん。メリットがなければ人間関係はいらないと思う程だった。そんな時、息子が大病を患い、見ず知らずの人が何の見返りもなく輸血をしてくれる姿にハッとした。病院付添いのためと会社を退職した日、息子は他界した。
 その後、独立してプロダクション会社を設立。その頃GLAと出会ったという。会社経営で菊地さんは何度か大きな困難に直面した。中でも、東日本大震災後のチャリティーコンサートを企画した際、チケットが売れず開催が危ぶまれたことがあった。高橋氏の助言もあり「自分に今何が出来るのか」を考え、必死に訴え呼びかけたことで成功を収め、自分でも震えるほどの感動を得た。
 高橋氏は菊地さんのエピソードを紹介しながら、「心の鏡」を磨くことが大事だと説く。「こうだからこうなるに決まっている」と最初から決めつけると、悪い方向へと向かう。新しい年はそんなつぶやきを「そうだとしても、こうすることも出来る」に変え、人生を良い方向へ転換しましょうと締めくくった。
 最後にブラジル支部の尾田理事長が挨拶に立ち、「もう年だから、病気だから、と思っている気弱な自分が見えた。私もまだ勉強を続けたい。何歳であっても、どんなことがあってもGLAで元気がもらえると確信している。皆さんも一緒に学んでみませんか」と力強く呼びかけた。

神理カードの説明を熱心に見る参加者

神理カードの説明を熱心に見る参加者

 会場ではその後、1年の指針となる「神理カード」の授受が行われた。これは高橋氏が提唱する「12の菩提心(菩薩の心)の言葉が書かれたもの。一人ひとり受け取ると皆熱心に見入っていた。その後に設けられた懇談の場では同カードの意味を説明した展示があり、熱心に見て書きとめる人の姿も見られた。
 サンベルナルド・ド・カンポ市在住の中原マリアさん(二世)は、友人の誘いで今回が3回目の参加。「創設者の高橋信次先生の本を読んだことがあり、興味があった。分かりやすい内容で、また映像のエピソードに感動した」と語っていた。

□関連コラム□大耳小耳

 GLA新年の集いに、スタッフとしてパラナ州ロンドリーナ市から来ていた大久保エリカ照美さん(27、3世)。2014年に3カ月間JICAの研修で訪日した際、横浜での高橋佳子講演会に誘われて参加したことがきっかけでGLAの活動に参加するようになった。新年の集いで恒例となっている「神理カード」は、一昨年は「川」、昨年が「海」のカードだったという。水に関する言葉が続くため、今年は「泉」のカードが欲しいと願っていると語っていたが、結果はいかに…。

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