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《ブラジル》黄熱病の死者328人に=A型インフルエンザも注意

 保健省が4日、2017年7月から今年の4月3日までの黄熱病感染者は1127人、死者は328人と発表した。
 4日付保健省サイトや5日付G1サイトなどによると、感染者数は前年同期の691人より63%増、死者数は前年同期の220人より49%増えている。疑似症で現在検査中の人は980人いる。
 州別の患者数(死者数)は、ミナス・ジェライス州477人(148人)、サンパウロ州455人(115人)、リオ州188人(63人)、連邦直轄区1人(1人)、エスピリトサント州6人(1人)だ。
 17/18年の患者や死者は16/17年のそれを上回るが、これは、より人口が多い地域に感染が広がったため。人口10万人あたりの感染者数は6・8人から3・0人に減っている。これは、サンパウロ州54市、リオ州15市、バイア州8市での予防接種実施などの効果とも見られている。
 北東部や南東部、南部には黄熱病の予防接種の対象となっていない州があるが、保健省では、これらの州でも2019年4月までに予防接種を行う意向を固めている。
 一方、今月16日から始まる予定だったインフルエンザの予防接種キャンペーンは23日から始まる。いわゆるXデーは5月12日(土)だ。
 今年のインフルエンザは、欧米諸国で流行し、高齢者や子供を中心に犠牲者も出したA型インフルエンザ(H3N2型)が猛威を振るうと予想され、専門家らが警鐘を鳴らしている。
 H3N2型は、かつては香港カゼと呼ばれて大流行したA型インフルエンザで、ブラジルでも既に患者が出始めている。一例はサンパウロ州タウバテ市で、3月22日には同市保健局が、70歳の高齢者と3カ月の女児が死亡したと発表した。ミナス州保健局も3月22日、30月10日までに確認されたインフルエンザ患者は221人で、75%はA型(H3N2)に、25%はB型に感染していた事と、重症急性呼吸器症候群(SARS)を起こした患者も8人いた事を発表した。

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