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禁錮54年9カ月に減刑=焼津市母子3人殺害事件=聖州高等裁の二審判決で

 静岡県焼津市で2006年12月、交際相手の伯人女性とその子供2人を絞殺して帰伯逃亡し、日本政府の国外犯処罰要請に基づき当地で起訴された被告人エジルソン・ドニゼッテ・ネーヴェスへの二審判決が4月16日に下され、54年9カ月の禁錮刑に減刑された。

 同被告に対しては、2016年9月に聖市バラ・フンダ区の刑事裁判所で行われた陪審員裁判で、被害者ソニアさんと、長男ヒロアキくん(当時15)、次男ヒロユキくん(当時11)殺害の罪で禁錮56年9カ月10日の有罪判決が言い渡されていた。
 この一審判決に対し、被告人側は控訴した。判決文によれば、陪審員裁判の場で被告人が手錠をされ、手の自由を奪われていた、被告人の黙秘に関する検察側の言及があったとして判決の無効を求め、被告人が自白していることに基づく減刑を求めていた。
 しかし、二審判決ではそれらが全面的に退けられ、三人の高裁判事は「被告人は無慈悲で冷酷に、残忍な手段で被害者3人に多大な身体的苦痛を味わわせた。日本での滞在時は違法の高利貸し業を営むなど、その言動は社会的に非難に値する」と被告人を厳しく糾弾し、改めて事実を認定した。
 ただし、刑罰の適用に関しては一審の裁判官と異なる理解をした。二審では、刑法第71条補項に基づき、3人の殺害行為を連続する一つの犯罪行為とみなし、各々の刑罰のうち最も重い刑罰が適用され(今回の場合は、当時未成年だったヒロユキくん殺害の罪に対する18年8カ月の禁錮)、それを、有責性や前歴、被告人の社会的言動や人格、犯行動機や状況を考慮し、3倍まで加重できるという規則が適用された。判決文では、その規則が引用された上で、「54年9カ月の刑が相当」とされた。
 ネーヴェスは3人を殺害した翌日に日本を出国し、2013年8月に当地で逮捕された。検察側は犯行の理由を、交際していたソニアさんとの間の別れ話のもつれと主張したが、2016年の陪審員裁判で被告人は「金を貸していた暴力団員に脅されて、仕方なく殺した。正当防衛だった」などと供述していた。

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