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《ブラジル》トラック・スト=全国でパニック状態に=空港、工場、市場が麻痺=市民の食糧、医療にも悪影響

枯渇するガソリン・スタンド(Fabio Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil)

枯渇するガソリン・スタンド(Fabio Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil)

 21日にはじまったトラック・ストの影響は、交通や食品、製造など、多岐にわたり、国民生活にパニックを巻き起こしている。その被害状況について25日付現地紙・サイトが報じている。

 同ストで国民に真っ先に影響が出たものとしてはまず交通部門があげられる。これは燃料の供給が滞ってしまったためにもたらされたものだ。
 航空部門では、多くの空港が燃料不足に陥り、ブラジリアの空港では25日正午までだけで9便が欠航した。午後1時現在では、ブラジリアやレシフェなど11空港で燃料枯渇と報じられた。
 また、サンパウロ市のバスを運営するSPトランス社は燃料不足から、24日のバスの運行を50%にとどめた。25日は更に運行比率が落ち、市民の足に大きな影響が出た。サンパウロ州内にはバスの運行が完全に止まった市もある。
 さらに、車の利用者にも影響が出ている。サンパウロ州では24日に燃料が尽きたガソリン・スタンドが続出。燃料庁(ANP)は緊急で、最低限の燃料を確保できるよう対応することを約束した。
 燃料不足はバスや自動車の運転上の障害になるだけでなく、救急車や警察のパトカーなどが出動できなくなるなど、健康や治安部門にまで影響を与えている。
 また、このストで食料の配達も滞った。荷台に積み込まれた大量の牛乳や肉、野菜などが腐敗したりした他、ストのために回収してもらえない牛乳を車道に捨てる光景なども見られた。リオ・グランデ・ド・スル州では、スト開始からの4日間で400万リットルの牛乳が無駄になった。
 サンパウロ中央青果市場(CEAGESP)などの市場では野菜や果物が届かず、全国のスーパーや青果店、フェイラ(青空市)でも品物が激減。野菜などの価格も高騰している。スーパーでは食品以外の品も届かないため、品薄状態の店が多く見受けられている。
 また、製造業でも、国内全ての自動車工場が25日の自動車生産を休みにするなど、深刻な事態が起きている。
 医療部門でも、薬局に薬が届かない、病院でも薬品や手術や診療に使う道具などが不足しているという事態が発生。緊急以外の手術は延期、入院患者は極力断るなど、多くの病院が、患者への対応や運営が困難な状態に陥っている。
 連邦政府はトラック業界と15日間のスト凍結の合意を結んだが、全国的に拡大したストの収束と物流の正常化には4、5日はかかる見込みだ。

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