W杯開幕=盛り上がりに欠くブラジル国内=セレソンは有力な優勝候補だが

活躍の期待されるネイマール(Lucas Figueiredo/CBF)

活躍の期待されるネイマール(Lucas Figueiredo/CBF)

 本日14日より、サッカーW杯のロシア大会が開催される。ブラジル代表(セレソン)は有力な優勝候補だが、ブラジル国内の盛り上がりは今一つと、12、13日付伯字各紙、サイトが報じている。
 今年のW杯は、自国開催だった14年以上に盛り上がりに欠け、国内のスポーツ関係の店ではグッズが大量に売れ残る状況が続いている。
 それを裏付けるのが、ダッタフォーリャが今月6~7日に行った世論調査だ。それによると、53%が「今回のW杯に興味がない」と回答したのだ。これまでのW杯の調査で「関心がない」と答えた人が最も多かったのは前回大会の35%で、それさえも大きく上回っている。女性になるとその比率は61%で、一段と高くなる。35~44歳の人(57%)、南伯の住人(59%)、所得が最低給料の2倍以下の人(54%)でも高い。
 この背景には、前評判は良かった前回大会の準決勝で、ドイツに1―7で惨敗したことや、今も回復しない国内の景気といった問題がある。さらに、「ラヴァ・ジャット作戦以降の国の混乱でそれどころではない」「政界同様にブラジル・サッカー協会が汚職まみれ」との意見も出ている。
 ただし、今回のセレソンは、チームとしての評価が高い。ダッタフォーリャでも、チッチ監督の手腕には62%が「よい」と答えている。また48%が「セレソンが優勝する」と答え、前回優勝のドイツの11%を遥かに上回っている。国際的なブックメーカーや、サッカー・メディアの予想でも、大半が優勝候補の筆頭にセレソンの名をあげている。
 大会は本日のブラジリア時間(以下同)正午に行われる開幕戦、ロシア対サウジアラビア戦で幕を開ける。開会式は開幕戦の30分前からで、比較的手短な式となる。
 グループEに属するセレソンの試合は、17日(日)午後3時からが対スイス戦、22日(金)午前9時からが対コスタリカ戦、27日(水)午後3時からが対セルビア戦となっている。