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《サンパウロ州》麻疹に対する注意を勧告=W杯現地観戦者が感染の可能性も

 サンパウロ州保健局は13日、州内でサランポ(麻疹、はしか)が再発する危険性に関する注意勧告を発した。15日付現地紙が報じている。
 サランポは1968年に、感染者が認められたら保健当局に報告が必要な病気の一つに定められ、以後、約30年にわたって撲滅に向けた努力が続いた。サンパウロ州保健局によると、同州では2000年に、ブラジル全体でも2016年に症例が途絶えていた。
 だが、2018年は北部のロライマ州とアマゾナス州で再び患者が確認されはじめた。これは、マドゥーロ政権から逃れて亡命してきたベネズエラ人がウイルスを持ち込んだためとみられ、予防接種が始められた。現時点では、ロライマ州で83人、アマゾナス州で115人の感染が確認されており、ロライマでは2人の死者も出ている。感染が疑われる患者は各州に、377人と816人いる。
 他方、サンパウロ州では感染の疑いがある患者が28人、感染が確認された患者が1人報告されている。リオ・グランデ・ド・スル州でも感染の疑いがある患者が35人、罹患者が1人が出ている。
 この2州の患者の感染源は未確認だが、サランポは欧州やアジアでも発生しており、予防接種を受けないままでロシアにサッカーW杯を観戦に行くなどしたブラジル人観光客が現地で感染し、ブラジルにウイルスを持ち込む可能性も懸念され始めている。

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