《ブラジル》ピアウイ州=医療用大麻の栽培許可申請へ=「薬価格20分の1に」と知事

 ピアウイ州政府は、ブラジル保健省管轄の国家衛生監督庁(Anvisa)とブラジル連邦警察に対し、医療用大麻の栽培を公式に認めるように申請する予定だと、13日付現地紙が報じた。
 大麻からはカンナビジオールと呼ばれる医療用物質が抽出できる。Anvisaは2014年から、医師の処方箋や、医療のために必要であるとの検証付で、カンナビジオールの輸入(主に米国から)を認めてきた。カンナビジオールは、てんかんや、重大なけいれんを引き起こす疾病の治療に用いられるが、輸入品であるために高額で、カンナビジオール利用の医療費は月額3千レアルを超える事もある。
 ピアウイ州連邦大学も医療用大麻栽培計画に関わっており、Anvisaに栽培許可を申請している。Anvisaはカンナビジオールの利用法と実態調査のための規定を定める必要があるが、その作業は8月までに終了すると返答した。ピアウイ州は、規定が定められたら、正式に栽培許可要請を出す意向だ。
 ウェリントン・ジアス同州知事は、「外国で作られた薬を国内で使う事が出来るのに、その薬を国内生産する事が出来ないなんて事はあってはならない」と語っている。同州知事は、国内で医療用大麻の栽培が認められれば、それから抽出されるカンナビジオールを使った医薬品の価格は20分の1になるとしている。