「日本移民110周年記念,眞子内親王殿下ご来伯歓迎」に寄せて=内閣総理大臣 安倍晋三

安倍総理(内閣広報室)

安倍総理(内閣広報室)

 日本人移住110周年を迎えるに当たり、日系社会の皆様に心からお祝い申し上げます。この節目の年を記念して、眞子内親王殿下がリオデジャネイロ、マリンガ、サンパウロ、プロミッソン、マナウス、そしてベレン他5州14都市を訪問され、記念式典等の祝賀行事に御出席されると伺っており、大変喜ばしく思います。
 私は常々、日系人の方々が日本から遠く離れたブラジルで大変な苦労をされた上で、今日のブラジルにおける日本に対する高い評価を勝ち取られたことに深い尊敬の念を抱いてきました。その先人たちの精神を受け継ぎ、二世、三世、そして新世代の皆様がブラジルの幅広い分野で活躍されていることに改めて敬意を表します。
 本年4月には、世界初のジャパン・ハウスがサンパウロで開館してから1周年を迎えました。現地のアイデアに基づく魅力的で工夫を凝らしたコンテンツの発信が好評を得ています。当初の目標来館者数を大きく上回る多くの方々にお越しいただいているのも、日系人の方々がブラジルで培ってこられた日本への信頼の表れと確信しており、改めて御礼を申し上げます。
 7月からは、日系四世の方々が訪日する新たな制度が開始されました。より多くの日系社会の若者たちに、日本の文化に触れ、日本での生活を体験していただくことで、日本に対する理解や関心を高めていただきたく存じます。また、若い日系人の方々を対象とした招へい事業等を通じて、日本とブラジル、そして中南米の架け橋となる若者たちを引き続き支援して参ります。
 最後に、日本人移住者と日系社会の皆様の御多幸を心から祈念いたしまして、私の祝辞とさせていただきます。