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樹海

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 江戸時代の人口は約三千万人だとされる。国の基盤を支えるのが農業であり人口の飛躍的な増加は無理だったの議論もあるのだが、それが今では一億三千万人近くに膨れ上がった。四倍と少しだから少なくはない。このような人口膨張が実現したのは、明治維新による工業化が成功し経済的に豊かになったの背景がある。増える人々を労働力として活用し製糸や軽工 ...

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 最近、美術をやっている人から、邦字新聞は(日系人がからまない)美術展の案内記事が少ない、冷淡だ、伯字紙の翻訳でもいいので、掲載してほしい、と言われた▼小紙には、個人的に美術に関心を持ち、しかもくわしい記者もおり、ひところよりは美術、美術展関連記事が多くなっているのだが、そうした指摘を受ける▼実は、指摘は、美術分野だけでない。古 ...

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 世の中―何が起こるかわからない。あの欧州連合(EU)の指導者であるフランスの国民が欧州憲法に「ノン」を突き付けた。それも批准賛成派が45%であったのに反対は54%余と10ポイントの開きもある。シラク大統領は切歯扼腕しているだろうが、このままではEUの基本法が成立するかどうかも危なっかしい▼欧州憲法は来年十一月の発効を目指してい ...

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 日本と中国との関係は「政治は冷たく経済は熱い」状態だという。略して「政冷経熱」といった表現をする。小泉首相の靖国神社参拝を、日本の財界関係者の一部が「やめたほうがいい」と言ったりする。せっかくうまくいっている経済のほうの対中関係を悪化させる恐れがあるから、というのだ。経済のほうが本当にうまくいっているのかどうかは別にして、中国 ...

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 比ミンダナオ島で元日本兵2人の記事に驚いた読者は多い。日本大使館や厚労省の職員も現地に向かったのだが、具体的で確実な情報は一つもない。どうやら―元日本兵との仲介をした日本人男性の巧妙な「罠」に大使館などが躍らされたような気がする。第一、生存し帰国を希望しているとされた元中隊長の山川吉雄中尉と上等兵だった中内続喜さんの年齢が87 ...

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 大相撲の名力士・大鵬親方が定年を迎える。横綱・柏戸とともに「柏鵬時代」を築き「巨人、大鵬、卵焼き」の流行語を生んだ大鵬の強さは格別だった。柏戸は剛の攻めで鳴らしたが、大鵬は柔の相撲であり兎に角―負けない。懐が深く相手に相撲を取らせないでいつの間にか勝ってしまう。そんな積み重ねが優勝32回の金字塔を打ち立てた。この記録は大相撲史 ...

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 隣とはケンカばかりして遠い国の人々とは仲よく―と云う。今の日本と中国や韓国・北朝鮮との関係にそっくりなのであり、昔の人々は面白い見方をするものだなとつくづく思う。首相が靖国神社に参拝すると「いけません」と中韓と北朝鮮は眦を決する。小泉首相が紋付き袴を着て九段に向かうと中国の胡錦濤・国家主席には「目にしたくない動きが日本にある」 ...

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 モジ管内イタペチの、芳賀七郎さんが造成中の「花の森」を見てきた。森は、四年目で、完成途上にある。一年中、遊歩しながら花が見られる森づくりで、現在、自身の好み、専門家のすすめを容れながら樹木を五千本余植えている▼芳賀さんが、森をつくろうとした理由は、近く百年を経る日本移民がこれを残した、という実体をものにしたいから、である▼「サ ...

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 子規の句に「梨むくや甘き雫(しずく)の刃を垂るる」がある。秋の句だが、日本の梨は甘みが多くみずみずしくて歯ごたえがいい。玉が大きくて―ガブリと噛み付いたときの水っぽい甘さ。あの味が舌に吸い込まれる一瞬の喜びと楽しさは忘れ難い。今は種類も多くなったのだろうが、我々が日本にいた頃は赤梨の「長十郎」と青い系統では「二十世紀」がみんな ...

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 政界というとあまり評判はよくない。魑魅魍魎が跋扈し権謀と術策が蠢くが、どんな汚穢に満ちた沼や池にも凛々しい白蓮は咲く。静かに吹き寄せる微風が蓮の香りを運び汚濁に満ちた世を忘れさせ紅と白い花は目を楽しませる。水面に浮かぶ蓮の花は汚れた池や沼を清めるかのように美しく気高い。そんな一本の蓮の花が政治家・野村丈吾氏である▼政治を志す向 ...

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