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樹海

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 さきごろ亡くなった二世女性の奈良県人会長、有北和田之示さんは、日本語会話の敬語、謙譲語をいい先生について習いたいと、しきりに口にしていた。県人会長になって母県の要人と接するようになり、必要を痛感していたのだろう▼ポ語は、目上の人への尊称は相当あるようだが、動詞、助動詞などにかかわる敬語がない。だから、それを意識している日系ブラ ...

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 世には「コーヒー道」なるものがあるらしい。コーヒーの豆はキリマンジェロに尽きるからブルー・マウンテン派まで幅広く、焙煎論まで議論は尽きない。ドリップがいいと誰かが言えば、いやサイフォンが最高と譲らない。砂糖を溢れるほど入れる人もいればブラックを好む一派。あの永井荷風も、この道の通だったらしく「氷で冷却すれば香気は全く消え失せて ...

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 南太平洋にツバルという国がある。九つの環礁島からなる極小国家であり、バチカン、モナコ、ナウルに次いで世界で4番目に小さい。面積は26平方キロであり、東京の八丈島の三分の一。人口も一万人余と少ない。あの大東亜戦争では日本の軍隊が駐留したし馴染みが深いのだが、この珊瑚国家は、極めて標高が低い▼しかも、どの島にも河川はなく飲料水など ...

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 戦前、成人して移民した人――少なくみても八十歳を越えている――は、故郷の(戦前の)親戚事情を知っている。あの人物は、どういう人間であったか、何を為遂げたか、などを子孫に説明することができる▼最近、そういう一人が〃最後の訪日〃をし、甥や姪に、父方、母方双方の先祖のことを話して聞かせ、大いに喜ばれ、面目を施したという話をきいた。日 ...

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 封建的な因習から差別される青年の苦悩を描いた「破戒」や詩集「若菜集」を世に送った島崎藤村は、筑摩県馬籠村で生まれた。言うまでもなく中山道の宿駅であり、厳しい道中の人々にとっては、旅の疲れをも癒すオアシスであったに違いない。恵那山などの高峰に囲まれ山また山が迫る宿場―。そこに泊まり旅人が往来する街が馬籠なのである▼父・正樹は庄屋 ...

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コラム    久しぶりに「国援法」という言葉が本紙紙上に出た。東洋街の大阪橋の袂にテントを張ったホームレス(家無し)日本人についての記事の中である▼記事内容は、総領事館の担当官が、この日本人から助けて下さい、との依頼があれば、事情を聴く、その結果、国援法の適用もありうる、というようになっている。要は法律にしたがって、日本政府が帰 ...

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 近ごろは「グルメ」だの「食通」とかが大はやりで談義が尽きない。やれフランスに限るの論から炎が生む支那料理に秀いでるものはないと頑張る一派。これにイタリアのスパゲッティが加わりスペインのパエーリャまでが飛び出し味覚論者らの議論は止まるところがない。こんな肥満の哲学も大いに結構なのだが―食べれば排泄も欠かせない▼ヒトや馬も。ペット ...

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 取り扱いや処置に困ったことを「持余す」と言うが、金正日総書記が率いる北朝鮮はまったくのところ「橋にも棒にも掛からない国」である。他所の国である日本に工作員が密かに入り込んで若い女性らを拉致する。暴力を行使したり甘言を用いての謀略も平気。揚げ句の果ては横田めぐみさんの遺骨という偽物を返還する▼そのくせ「コメを寄越せ」とかの無謀発 ...

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 先月半ば行われた「ふれあいセミナー」(日本語センター主催)の一参加者の感想文を読んだ。初体験で緊張したことが生き生きと書かれていた。初々しくて、面白かった▼セミナーは、足掛け四日間の団体行動だった。団体行動がどういうものか、体で覚えさせるメニューが盛りだくさん。主催者が企画の際、さまざま検討していることが察しられた。少年少女、 ...

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  サンバと狂熱の踊りが終わった。俗言では―9月から10月になると産婦人科が大繁盛するの話だが、それもこれも溢れる情熱の落とし子とでも申すべきか。そんな予防にと政府は多彩なキャンペーンを張りお二人に気のきいた贈り物をするのだが、効果のほどは中々に難しい。エイズを防ごうの心積もりも込められているのだけれども、敵も然る者でこれまた侮 ...

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