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日系農協活性化セミナー 先端現場を視察

日系農協活性化セミナー 先端現場を視察=終=しめじ栽培大敵は雑菌=「きのこはすごい仕事をしている」

2月14日(金)  「子が死んで親が生き残るより、子が生き残ったほうがいいよね…」。参加者の一人、パラグアイの日系農業協同組合中央会相談役の久保田洋史さんは、ぼそりとつぶやいた。  視察二日目の昼食後に訪れた、セアザ(サンパウロ中央卸売り市場)近くのグランデ・サンパウロ南伯農協を立ち去る時のことだった。同農協は、九四年三月に南伯 ...

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日系農協活性化セミナー 先端現場を視察(8)=「こりゃ、美味い!」=移住の思い出カフェ

2月13日(木)  「昨年は十七回、アルファッセ(レタス)を収穫しました」。一回当たり二十一日間、かなりの数字ではないだろうかー―。  視察旅行二日目、朝七時半にホテルを出た一行は、最初の視察地イタペセリッカ・ダ・セーラ市の原農場に到着。出迎えてくれたのは原フミオ・オズワルド(三世、三〇)さんは水耕栽培の専門家だ。四千三百平米の ...

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日系農協活性化セミナー 先端現場を視察(7)=大手スーパーは殿様商売=菊でブラジル1だった荒木氏

2月12日(水)  つづいて第二の視察地は、モジ・ダス・クルーゼス市の田中農場。対応してくれた田中アルマンドさん(二世、三九)はポ語で要領よく説明する。パラグアイ、アルゼンチン組は所々分からないところがあるらしく、ブラジル組に尋ねて熱心に確認していた。  大手スーパーチェーンのポン・デ・アスーカルやカフェフォール向けに「小パック ...

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日系農協活性化セミナー 先端現場を視察(6)=ビリチーバ・ミリン=12年連作で障害出ず=トマトとキュウーリを2期作

2月11日(火)  「今はタクシーぼられることないの? ほんと?」。アルゼンチンはラプラタからの参加者・海蔵寺幸治さん(メルコフロール花卉生産者共同組合組合長)は、見るからに楽しそうにブラジル側参加者に質問。「今はメーター通りだよ」と返事がくると、「なんせ何十年前だったかな、ブラジル来たのは」と豪快に笑う。  ガロア(小ぬか雨) ...

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日系農協活性化センター 先端現場を視察(5)=カッポンボニート=活躍続ける農業組合=完成待つ自由型直売所

2月8日(土)  セミナー最終日。かなり打ち解けた様子の一行のバスは今回の視察旅行の最終目的地カッポン・ボニート農協(CACB)に到着する。  入り口を入ると、三基の巨大なサイロがその偉容を誇る。しかし、現在このトウモロコシ貯蓄用のサイロは使用されていない。  収穫最盛期の今、収穫したトウモロコシは二十四時間フル稼働で乾燥させ、 ...

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日系農協活性化センター 先端現場を視察(4)=ピニャール=たわわに実るブドウ=山下農園イタリア、ルビー種生産

2月7日(金)  起床は午前五時。まだ街の街灯がともる中、一行は朝食を済ませ、サンミゲール・アルカンジョ市のコロニア・ピニャールへ。  福井村とも呼ばれるこの移住地は昨年入植四十周年を迎えた。約五十家族の主産物はブドウである。それに加えて、カキやビワ、ポンカン、アテモヤなどの栽培も盛んで、それらの年間生産量は約六千トンにも上る。 ...

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日系農協活性化センター 先端現場を視察(3)=ピエダーデ=良質のカキ栽培=各種果樹生産する益田農場

2月6日(木)  バスは西進を続け、ピエダーデの益田農場へ。毎年この時期にはクリ拾いを楽しむ人々で農場は賑わう。 農場主の益田照夫さんはその収益は三分の一をピエダーデの日語学校へ、残りは援護協会へ寄付する篤志家でもある。  「一年に一回だけだからね。その位はさせてもらわないと」と破顔する。  気さくな人柄がその話し振りからも伝わ ...

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日系農協活性化セミナー 先端現場を視察(2)=イビウーナ=無農薬栽培にかける=花・野菜生産する斉藤農場

2月5日(水)  バスは一路、イビウーナの斉藤農場へ。雨後に太陽の光と共に充満する土と緑の匂いが鼻をくすぐる。  今回の訪問には若き農業技師、斉藤マルセロさんが説明にあたった。二十三歳とは思えないてきぱきとした説明に一行は感心しきりー。  この農場では花卉栽培と無農薬野菜栽培を中心に行っている。花卉栽培では歩合制を取っており、近 ...

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日系農協活性化セミナー 先端現場を視察(1)=コチアで堆肥生産=販路広げるBIOMIX

2月4日(火)  第三回日系農協活性化セミナー(JICA、農拓協共催)が二月二十七日から行われた。ブラジルを中心とした南米各地から集まった各農協の代表者は、三日間、講義や意見交換などハードなスケジュールをこなしながらも有意義な時間を過ごし、今回から始められた分科会では活発な情報交換が行われた。三十日からは施設園芸、果樹・野菜コー ...

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