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ペルー 南米初の日本人入植地=あぁカニエテ耕地

ペルー 南米初の日本人入植地=あぁカニエテ耕地(下)=誇りとルーツを見直す場=ペルー日系人の心の故郷

4月11日(金)  【リマ発】今年三月九日にカニエテの慈恩寺で彼岸法要が営まれた。読経が響く中、昼食が用意されている中庭である一世婦人に出会った。 「お経聞いたら、お腹が空いた」。 直江春子さん、九十歳。一九三三年、二十一歳の時にカニエテの近くのマラ耕地に入植する。写真婚であった。  「着いた当時は泣きましたよ。はい。結婚するの ...

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ペルー 南米初の日本人入植地=あぁカニエテ耕地=中=一年で半数以上が病死=「棺桶が間にあわない」

4月10日(木)  【リマ発】セルバ(熱帯性低地)とシエラ(高地)、そしてコスタ(海岸)。この三つの対照的な自然環境がごく近距離に密接していることがペルーの国土の主な特徴といえる。 その十二パーセントが不毛の砂漠に覆われたコスタと呼ばれる砂漠地帯であり、生き物が住むことができるのはアンデス山脈から流れ出る川が太平洋に注ぐ流域のみ ...

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ペルー 南米初の日本人入植地=あぁカニエテ耕地(上)=ある2世の不思議な体験=「地獄(カニエテ)で」死んだ仲間の供養を」

4月9日(水)  【リマ発】ペルー移民の歴史は、七九〇人の日本人移民を乗せた第一期移民船『佐倉丸』がリマの北方にあるカジャオ港に到着した一八九九年四月三日に始まっている。南米初となったこの移民船に乗り込んだ二十歳から四十五歳までの夢と希望に満ち溢れた移住者たちは、その期待に反して苦渋と絶望の生活を送った。その中でも最も悲惨な運命 ...

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