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将棋 新風起こせるか

将棋 新風起こせるか(終)=若手のホープ高島さん=ベレーンで貿易商、人望集める

5月31日(土)  バチッ、バチッと一手一手に勢いのある音が響く。長考はせず、どんどん攻める。その気迫に相手は圧倒されてしまう。人一倍負けず嫌いで、敗れれば必ず敗因を分析する。  ここまで書けば、何となく、横柄な感じを与えかねいが、一本筋の通った気骨のある人だ。  取材に当たって、将棋連盟の幹部に若手のホープを尋ねたら、真っ先に ...

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将棋 新風起こせるか(3)=連盟「後継者」と期待=ミナスの高根さん 将棋盤携行して移住

5月30日(金)  物腰は柔らかいが、内に秘めた思いは誰にも負けないー。そんな印象を受けるのが、高根富士雄さん(五五、長崎県出身)だ。ベロ・オリゾンテ市(MG)に居住し、苗木や芝生の売買を生業としている。  ブラジル・アマ五段。オーソドックスな戦型で、堅実に攻めるタイプ。将棋連盟の幹部は、後継者の一人として期待する。     ? ...

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将棋 ―新風起こせるか―(2)=チェスから入ったエゴロフさん=トップレベルにあと一息

5月29日(木)  非日系人も将棋の世界へ――。ブラジル将棋連盟が一世の高齢者で占められる中、ジョマール・エゴロフさん(マリンガ市在住、三八)は異色の存在だ。  ポルトガル語による初級者向けの入門書がこのほど、ようやく発刊され、伝統遊戯の普及活動は始まったばかりだ。  本業はチェスの指導者。これまでに六度、パラナ州でチャンピオン ...

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将棋 ―新風起こせるか―(1)=「強制せずに育てたい」=祖父、孫の自主性尊重

5月28日(水)  薄手のブルーのジャンパーに身を包んだ子供が会場をちょろちょろと動き回って、大人たちの指し手をみる。将棋盤に向かう、生き生きとした表情が印象的だ。  日系三世の長尾大樹君(ソロカバ市、一〇)は、将棋を始めて一年ほどになる。祖父の富生さん(愛媛県出身、六三)は、「指し方をようやく覚えた程度だ」という。  全伯規模 ...

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