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楠野隆夫を追悼した企画―「舞踏の軌跡」報告

楠野隆夫を追悼した企画―「舞踏の軌跡」報告(下)=つの枠に収まらぬ世界―体の読み方は無限

10月2日(木)   メイン会場だったSESCコンソラソン。界隈は「両性具有」の街娼が立ち並ぶスポットでもある。  行き帰りに「舞踏」の男性ダンサーについて思いが及んだ。なぜ、白塗り、女装でしばし登場するか、と。歌舞伎の世界では男性が女性役を演じる「女形(おやま)」は伝統だが。  「本質的に人は両性を持っている。本来の姿を踊れば ...

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楠野隆夫を追悼した企画―「舞踏の軌跡」報告(上)=人種文化の実験場ブラジルで=「人間普遍」を表現

10月1日(水)  今月二日から十二日までの十日間、サンパウロ州各地のSESCで「舞踏の軌跡」公演が開かれた。ブラジルのみならず日本、ドイツから第一線の舞踏家が参加したこの踊りの祭典は、ブラジルの身体芸術分野に大きな貢献のあった楠野隆夫(一九四五―二〇〇一)を追悼する企画でもあった。「舞踏」とは何か―その現況を探りつつ記念すべき ...

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