ホーム | 連載 | 2004年 | 日本の若者ブラジルで将来を模索

日本の若者ブラジルで将来を模索

日本の若者ブラジルで将来を模索(終)=佐々木弘文さん(27)=お寺、檀家ないのが理想=「来たい人が来ればよい」

4月2日(金)  午前六時に寺に入り、六時半から七時半まで座禅を組む。八時半まで朝課(朝のおつとめ)でお経を詠む。朝食をとり、十二時まで資料作成や行事の打ち合わせなどの雑務。昼食後も雑務、午後七時から座禅、午後八時から講義、午後九時には帰宅する。休み無く日々の仏道に邁進する佐々木弘文(二七、青森県出身)の仕事は、曹洞宗南米別院仏 ...

続きを読む »

日本の若者ブラジルで将来を模索(7)=命かけて働ける対象=見えたのは消防士=山内和歌子さん(21)

4月1日(木)   「自分の命をかけて働きたい」と燃えている女性がいる。山内和歌子(二一、沖縄県出身)は、色白でおしとやかな見た目とは裏腹に目指すのは危険を顧みない消防士だ。昨年四月から、ブラジル日本交流協会(山内淳会長)の研修制度を通じて、国外就労者情報援護センター(CIATE)で研修。が、見えたものは、消防士への道だったよう ...

続きを読む »

日本の若者ブラジルで将来を模索(6)=若山達也さん(25)=ブラジリアン柔術に魅せられる=日本に帰って道場を

3月31日(木)   八〇年代から九〇年代、サッカー留学生がブラジルの技術習得を目指し次々と来伯した。現在、ブラジル在住のサッカージャーナリスト沢田啓明が言うように「最近では有望な選手は国内か、ヨーロッパに行く」のが現状だ。二〇〇〇年、これに変わって留学ブームになりつつあるのが、ブラジリアン柔術だ。柔術に魅せられた若者たちの姿を ...

続きを読む »

日本の若者ブラジルで将来を模索(5)=渡会環さん(29)=ガウーショとYOSAKOI=この国解明したい

3月30日(火)   ガウーショとYOSAKOI・ソーラン―。一見、共通点の無い二つの切り口から、ブラジル文化を研究している女性がいる。渡会環(二九、千葉県出身)は、昨年五月から今年の三月を目処にJSPS(日本学術振興会)のサンパウロ海外連絡研究員として滞在。上智大学大学院・外国語学研究科地域研究専攻博士後期課程に在籍し「リオ・ ...

続きを読む »

日本の若者ブラジルで将来を模索(3)=梅本善忠さん(24)=布教、まず種を蒔く=日本の親類に「移住」を伝えた

3月26日(金)    「ブラジルはカトリックの国だけど(私の)話を聞いてくれる。日本は話すら聞いてくれない」と日伯の違いを語るのは梅本善忠(二四、奈良県出身)。二〇〇〇年八月から来伯し、メトジスト大学に入学、ポルトガル語を磨いている。「まだ教えが広がっていない場所で(布教を)やり、独立したい。僕が出来るのは種を蒔くくらい。その ...

続きを読む »

日本の若者ブラジルで将来を模索(2)=市原裕子さん(23)=デカセギ帰国子弟と交流=国際学級で指導したい

3月25日(木)  〇三年十月、「外国人の子どもの教育環境に関する実態調査~岐阜県可児市の試み~」が発表された※。外国人子弟の中学校入学時(一三)には一〇%に満たない不就学子弟。が、一年後の中学二年(一四)にはおよそ二三%にまで割合が上昇する。教科担任制で専門的になる中学校、対応出来ない子弟が増えるのが要因と考えられている。子弟 ...

続きを読む »

日本の若者ブラジルで将来を模索(1)=井出勝太郎さん(24)=家庭環境があと押し=サッカー・コーチ修業中

3月24日(水)   ブラジルを訪れる日本人の若者はあとをたたない―。これまで、国際協力機構(JICA)の日系青年ボランティア制度は累計七百六十八人(〇二年度、第十八期)。日本ブラジル交流協会の留学・研修制度は累計六百六十九人(〇三年度、第二十三期まで)を派遣した。大学間の交換留学を利用するもの、自費での留学もかなりの数になるだ ...

続きを読む »