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2004年

教科書 時代を映して変遷(28)=ぜひリーダー研修を=期待される日本語センター

5月22日(土) 〇三年十一月。旧日本語普及センターは臨時総会を開き、名称をブラジル日本語センターに変更した。  全伯各地に存在する日本語教育団体と差別化。事業内容について、一般にもイメージを沸きやすくさせるのが大きな目的だった。  ブラジル、延いては南米の中心的な機関に成長する―。改称には、そんな意思も込められた。  関係者た ...

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教科書 時代を移して変遷(27)=教師を育成、支援=日本語センターの役割

5月21日(金)  給与が安いと教師のプロ意識が低下、自己トレーニングをしない。その結果、授業が面白くないといって、生徒が学校を辞める。学校は生徒数を確保しようと、月謝を高く設定しない。  コロニアの日本語教育は、そんな状況にあるとよく言われる。教師養成を支援することで悪循環を断ち切ろうというのが、関係者の一致した認識だ。    ...

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教科書 時代を映して変遷(26)=「アンブレラ方式」支援=JICA、効率増進を検討

5月20日(木)  「アンブレラ方式」  聞き慣れない言葉だが、国際協力機構(JICA)が現在、検討している支援の在り方だ。  訪日研修や日本語教育団体への支援などを同じ傘(アンブレラ)の中に収め、事業間に密接なつながりを持たせていこうというのが、趣旨。調査団が六月初めに来伯、関係機関と調整する予定だ。  個人的な見解として、小 ...

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教科書 時代を映して変遷(25)=文協日語校が現地校に=インダイアトゥーバ=生徒増、地域貢献ねらう

5月19日(水)  文協日本語学校を現地校に移行──。  サンパウロから北西に約百キロのインダイアトゥーバ市。中心街から自動車で十分ほどの距離に、同市日伯文化体育協会(安部誠会長)がスポーツセンターを所有している。  三・九ヘクタールの敷地内には野球場、プール、テニスコートなどがそろう。その一角に、今、学校が建設中で、竣工後に同 ...

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教科書 時代を映して変遷(24)=レベル異なるから複式で=日本語学校の“宿命”

5月18日(火)  五十音字の暗記、国語教科書の暗唱、文型の練習…。三月初旬の午後、日伯のびる学園(サンパウロ市パライーゾ区)を訪れると、十~十五歳くらいの児童・生徒十数人がそれぞれの習熟度に合わせて、日本語を学習していた。  教師、助手合わせて四人が机を回って、個別に指導する。ある生徒にポルトガル語で語彙の説明をしていると、別 ...

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教科書 時代を映して変遷(23)=教材に童話『シンデレラ』=基金、教師養成を支援

5月15日(土)  初級段階で読める副教材が欲しい――。  国際交流基金サンパウロ日本語センター(吉井弘所長)は、童話『シンデレラ』を初級学習者向けにやさしい日本語に置き換える作業を進めている。  原稿は四月に、出版社に回された。来週早々にも発刊、図書室に入る予定だ。反響をみながら、次の作品も考えていきたいそう。  これまで、図 ...

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教科書 時代を映して変遷(22)=帰国子女を受け入れ=イタマラチ学園=日本の国語教科書採用

5月14日(金)  「せり、なずな、ごぼう…」。春の七草を読み上げる子供たちの声が教室にこだました。  サンパウロ市ヴィラ・マリアーナ区のイタマラチ学園(生徒数百四十八人、吉加江ネルソン校長)。三月初めに、七年生(中学二年生)のある日本語クラスを覗いた。  この日は暦カードをテキストに、日本の祝祭日を学んだ。「ひな祭り!先生、そ ...

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教科書 時代を映して変遷(21)=デカセギ向け講座開設=CIATE=必要に迫られ毎回満員  

5月13日(木)  文協ビル一階の国外就労者情報援護センター(=CIATE、二宮正人理事長)。四月十九日午後に、足を運ぶと、デカセギ希望者三十六人が、職場で使う会話の〃特訓〃を受けていた。  同センターは〇〇年の半ばに、少しでも日本語を知って訪日してもらおうと、日本語講座をスタートさせた。無料ということもあって、毎回、満席。二台 ...

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「ハルとナツ」のロケ地から(下)=こだわり=時代風景にじむ舞台美術

5月12日(水)  あっ! そこ、踏まないで下さい―。何気なく撮影用に作られた五右衛門風呂に近寄ると、美術スタッフから注意を受けた。「何気なく生えているように見える雑草や、ただ転がってるだけに見える石も、わざと置いたもの。百合薫さんのこだわりなんです」。主人公の足元、背景まで計算された美術設計だ。  九日に行われた、カンピーナス ...

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教科書 時代を映して変遷(20)=〝応急処置〟的な役割=デカセギ向けに会話ブック

5月12日(水)  父祖の国で生活に困らないように――。  日本での人手不足を背景に八〇年代半ばから、デカセギブームが起こる。ブラジルでは高インフレが続き、それに拍車を掛けた。さらに、入管法の改正(一九九〇)で日系人は定住ビザを取得できるようになり、訪日就労者数は爆発的に増えた。  国外就労者情報援護センター(=CIATE、二宮 ...

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