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2004年

県連=日伯総合センター=再考が必要=意見交換会で異論続出=連載(上)=「議決方法に問題あり」 「賛成者1人もいない」

12月16日(木)  ブラジル日本都道府県人連合会(中沢宏一会長)主催の、百周年記念事業に関する「日系社会の総意」について意見を交換する会が十四日午後二時半から、栃木県人会で行われた。モジやスザノを含め、一般から約五十人が参加して二時間半にわたって熱い議論が交わされた。  さまざまな立場から一気に不満が噴出した。先の百周年臨時総 ...

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サントス厚生ホーム=〝ドラマ的〟実状(2)=功労者,重枝正美さん 初期の経営に尽力

12月16日(木)  「え、今日も刺身ですか?」。  運営が軌道に乗るまで、サントス厚生ホームの台所事情はかなり厳しく関係者は頭を痛めた。開所(一九七四年)間もなく、そんな贅沢な抗議が出されたことがあった。  施設から三十メートル足らずの距離に日伯食堂が営業中で、主人の故重枝正美がちょくちょく鮮魚を譲っていたからだ。  「赤字経 ...

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サントス厚生ホーム=〝ドラマ的〝実状(1)=毎日が戦場のよう 単調でないお年寄りの暮し

12月15日(水)  老人ホームの生活は、いったいどんなものなのか?高齢化社会を迎えた日系コロニアでは、そんな疑問に関心を持つ人が少なくないだろう。バザーやフェスタに訪れることはあっても、内部の実情まで細かく知ることは出来ない。そのため、困窮したお年寄りが惨めで単調な暮らしを送っていると誤解されがちだ。高齢者介護の現場では数々の ...

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県人会から世界へ飛躍=シリア系コミュニティとクルーベ・ホムス=連載(下)=運動設備から娯楽まで=「自分たちの文化、伝統を維持することでブラジルに貢献する」

12月11日(土)  レスカラ・トゥーマ顧問評議会会長は、元連邦警察トップで政治家に転進したのロメオ・トゥーマ連邦下議の兄だ。父Zike Tuma氏はオムス出身で、母アメリカはサンパウロ州モコカ市生まれの二世だ。  父のふるさとオムスは、レバノンの首都ベイルートなどの地中海沿岸都市と、黒海やトルコを結ぶ交通の要衝として、古代から ...

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県人会から世界へ飛躍=シリア系コミュニティとクルーベ・ホムス=連載(上)=中東との貿易振興図る=宗教でアラブ語教育

12月10日(金)  パウリスタ大通りにあるクルーベ・ホムス(Clube Homes)と言えば、サンパウロ市在住者の大半が知っている富裕層向けのスポーツ・クラブだ。実はここ、シリア国ホムス県出身者が作った親睦団体が前身。いわば、シリア系移民版の県人会だ。来年五月、ブラジリアに中東のアラブ系諸国の経済団体代表と北南米全体のアラブ系 ...

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各移民系社会が努力を=サンパウロ州議会外国文化コミュニティ協議会 連載(下)=魂は帰る場所を求める=まずは異文化を知ること

12月4日(土)  十一月二十五日正午、現在編集作業中で、来年公開予定の映画『GAIJIN2』予告編が五分ほど上映され、山崎千津薫監督(三世)の講演が始まった。  イグアスの滝真上での高度感のある撮影、真夏のブラジルに特殊効果の〃雪〃を降らせる場面、見渡す限り広がるコーヒー大農場など、ブラジルならではの魅力溢れるシーンが満載され ...

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各移民系社会が努力を=サンパウロ州議会外国文化コミュニティ協議会 連載(中)=多文化市民こそが模範=社会的偏見と闘い続ける

12月3日(金)  十一月二十五日にSENACサンパウロで行われたサンパウロ州議会外国文化コミュニティ協議会の多文化教育セミナーでは、アフリカ系ブラジル人(黒人)など、様々な人種や共同体に関する問題が講演された。  カンピナース州立大学のジャイメ・ピンスキィ教授は、「世の中では、黒人に対する差別を〃黒人問題〃と言うが、黒人が問題 ...

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各移民系社会が努力を=サンパウロ州議会外国文化コミュニティ協議会 連載(上)=文化継承は危機的状況=子ども時の教育こそ重要=「我々は〃根っこ〃を失いつつある」

12月2日(木)  各コミュニティがしっかりと文化継承すべし――。 サンパウロ州議会外国文化コミュニティ協議会(CONSCRE)主催の多文化教育セミナーが、十一月二十五日午前九時からサンパウロ市のSENACサンパウロで開催され約百人が参加した。なかでも、日系女性四世代の歴史を描いた映画『GAIJIN2』製作中の山崎千津薫監督(三 ...

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盛和塾ブラジル=カジャマンガの樹の下で=バナナ王 山田農場を視察(6)=現場主義と家族の絆が礎

11月27日(土)  一番大きな失敗は何か?――と問われ、山田さんは「とくに大きな失敗はない」と答え、みなを驚かせた。ただし、「母が大病をした時、死ぬかもしれないという不安に襲われ、私も風邪を引いて体がおかしくなり食べるのも嫌で、人生に意欲がなくなって何のために生きているか分からないという時がありました。いっぺんに十キロも痩せ、 ...

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盛和塾ブラジル=カジャマンガの樹の下で=バナナ王 山田農場を視察(5)=心高め限界に挑戦したい

11月26日(金)  十四日午前十時半、塾生四十人はカジャマンガの果樹園の中で車座になった。  「山田さんの四十年の集大成がこのカジャマンガに込められている。目を閉じて、その英気を全身で受け止め、自分の会社へ持ち帰りましょう」と板垣勝秀代表世話人は視察最終日、この場所を選んだ理由をそう語り、三分間の沈黙を呼びかけた。 ――風が渡 ...

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