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2005年

「円売り」問題 言い残すこと=作家=醍醐麻沙夫=連載(下)=はじめの思い込み捨てて

2005年12月15日(木)  前回はMさんが密告されて警察につれていかれたが、容疑というほどの事実はなくて釈放された、ことまで書きました。  かってコロニアを不安に陥れたほどの大事件だったというなら、Mさんのほかに誰かいなくてはならない。それで私は未知のXを探しはじめたのです(もう、三十年ほどまえの話です)。  しかし、サンパ ...

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『ハルとナツ』第4回に感動=岩手県人会に届いた=苫米地静子さんの手紙=連載(上)=姉妹の父親の言動に=新たな心のうずき=亡き夫も勝ち組だった

2005年12月15日(木)  パラナ州パライゾ・ド・ノルテに住む苫米地静子さん(90、岩手県花巻市出身)が、さきごろ鑑賞したNHKドラマ「ハルとナツ~届かなかった手紙」について感想文を書き、岩手県人会に送付してきた。その中で苫米地さんは、亡き夫が「勝ち組」であったことを記し、日本人として熱く生きた当時のことを思い起こしている。 ...

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「円売り」問題言い残すこと=作家=醍醐麻沙夫=連載(上)=確証がない噂や憶測

2005年12月14日(水)  円売りのことが何度か個人攻撃めいた投稿記事になっているが、終戦当時のことを知る人がつぎつぎに亡くなり、また新聞記者も若い人になっているし、キチンとしたことを書いておいたほうがいいと思って、気が進まないままペンをとることにします。  新聞にしばしば名前をだすのはM氏のご遺族にも申し訳ないと思いますが ...

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特別寄稿=資料館会議に参加して=バストス資料館=JICA青年ボランティア=中村茂生=連載(下)=情報交換より深く活発に

2005年12月09日(金)  会議中でのやり取りや雑談のなかで、いくつかの課題も浮かび上がった。そのなかには、館の維持費捻出の困難など、共通する大きな問題があるが、ここではバストス史料館学芸員として関心をひかれたものに限り、個人的な意見を交えて触れることにする。  まず、所蔵資料の台帳が十分整備されていない資料館が多いという問 ...

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その時「真珠湾攻撃」を知らされた=連載(下)=岸本昂一園長の祖国愛=今も慕う暁星の教え子たち

 真珠湾攻撃の翌年、一九四二年一月にブラジルは、日本など枢軸国側と国交断絶した。四三年三月二十一日夜、突然屈強な刑事数人が暁星学園の裏口からなだれ込み、大がかりな家宅捜索をおこなった。日本語書籍はもちろん、日本語の帳簿類、野球の道具まで没収した。岸本昂一園長にも取り調べが行われ、一カ月余り逮捕獄中生活を強いられた。  その時の体 ...

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特別寄稿=史料館会議に参加して=バストス史料館=JICA青年ボランティア=中村茂生=連載(上)=横のつながりの意義確認

2005年12月08日(木)  十一月十八日、サンパウロ文協移民史料館の呼びかけに応じたブラジル各地の日本人移民関係資料館による会議がサンパウロ文協会議室で開かれた。  各施設の担当者が、初めて一同に会した会議になった。私はバストス史料館勤務の青年ボランティアとして計画段階から関わってきたものの、通訳付で参加しなければならなかっ ...

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その時「真珠湾攻撃」を知らされた=連載(上)=-―64年前の7日夜=ピニエイロス暁星学園では学芸会を=暗い時世、近隣住民も見に

 六十四年前の八日、真珠湾攻撃により、太平洋戦争がはじまった。ブラジル時間では一九四一年十二月七日夜、サンパウロ市ピニェイロス区にあった暁星学園と勤労部は学芸会を楽しんでいた最中だった。同年八月には邦字紙が軒並み停刊、廃刊したばかりだった。暗い時世の一服の清涼剤ともいうべき催しで、近隣日本人住民までこぞって見にきた。十一月二十六 ...

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ブラジル雑俳紀行―俳句で旅行の印象作る―=連載(8)=遠くても親しみのある国=BRICS、理解できた

2005年12月08日(木)   (7)帰途 ◇1◇  現地発九月二十二日午後十一時五十分、東京行き日本航空71便に乗った。当日は夕方まで時間があり、サンパウロ最高のショッピングセンターや最大のスーパーマーケットを見学。いずれも東京では想像も出来ない広さを誇っており、世界のブランド商品、世界中の物産を扱う店が軒をつらねているのに ...

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ブラジル雑俳紀行―俳句で旅行の印象作る―=連載(7)=圧倒的な水量、イグアスの滝=三通りの方法で見る

2005年12月07日(水)  (6)イグアスの滝 ◇1◇ イグアスの語源はツピーグァラニー語でイグ=水、アスー=大きな、大きな水を意味するそうである。世界三大瀑布の一つに数えられるイグアスの滝は、アルゼンチンとブラジルの国境をなすイグアス川と、パラナ川のほぼ合流地点に位置する。  全長二千七百メートル、落差七十五~八十メートル ...

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ブラジル雑俳紀行―俳句で旅行の印象作る―=連載(6)=スチュワーデス美人揃いぞろい=どことなくピラニア似

2005年12月06日(火)  (5)リオデジャネイロ ◇1◇ アマゾンから船と飛行機で、マナウス、ブラジリア、サンパウロ経由でリオデジャネイロに行く。九月十七日の早朝に出発、六時ごろ到着。ほぼ一日がかりである。船、飛行機とも満席であり、乗っている間は、寝ているか景色も含めて内外をみているだけである。  船で、ブラジルの高名な男 ...

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