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2005年

特別寄稿=連載(8)=日伯学園建設こそ=100周年事業の本命=コロニアの現状分析と意義

2005年10月21日(金) 「統合」と新世界建設  いずれ長い歴史の中で、ブラジルを構成する各民族・人種が混血・融合し、新しい文明・文化が誕生することになるだろう。その時、民族それぞれが文化的特質を備えつつ次第に融合して行くことによって、特質あるブラジル文化が形成されることになる。  そうした意味でも、われわれはブラジル社会に ...

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特別寄稿=連載(7)=日伯学園建設こそ=100周年事業の本命=コロニアの現状分析と意義=なぜ民族意識が希薄なのか

2005年10月20日(木)  われわれ日本人・ニッケイ人にはこうした過去の歴史的経験も希薄なため、彼らのありようを理解することは困難であるが、自国文化の普及の重要性を彼らから学ぶ必要があるのではないか。  国家の成り立ちから一千年余もの歴史の中で、平穏な時を過ごし得たことはまったく奇跡的な幸運であったというべきかも知れない。 ...

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移民のふるさと巡り=南バイーアの移住地へ=連載(終)=大きな思い出を胸に=サルヴァドールで最終日

2005年10月20日(木)  残っていた雨雲もすべて去り、真っ青な空がバイーアに戻った。どこにいても逃げ隠れできないほど強い日差しが照り付けている。しかし今日は旅の最終日、十月三日。  サルヴァドールには第十六回のふるさと巡りでも来ており、歴史地区も観光していることから、メルカド・モデーロ(大きな土産屋)で買い物をするグループ ...

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特別寄稿=連載(6)=日伯学園建設こそ= 100周年事業の本命=コロニアの現状分析と意義

2005年10月19日(水)  かつて私たちの研究所が「ドイツ系におけるドイツ語教育」の調査をした際、ドイツ系コレジオの責任者は次のように語っていた。  「私たちがドイツ語を含めたドイツ文化の普及に力を入れているのは何かというと、私たちとしてはドイツ系後継世代に対しては、何世になろうともドイツ語を習得し、ドイツ文化を継承して欲し ...

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移民のふるさと巡り=南バイーアの移住地へ=連載(6)=手作りの祭壇に合掌=タペロア=日本人会で無常実感

2005年10月19日(水)  「あと二十年はどうにかなると思います」。張りのある声、しゃんと伸びた腰、危なげない歩み、原稿を眼鏡なしですらすらと読み上げる視力、そして周りを驚かせる食欲。「あと二十年は」というのも納得の西本伍一さん(山口)は九十六歳。  戦後第一回の移住で、一九五三年にウナに入植した。  西本さんはそれまでに、 ...

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特別寄稿=連載(5)=日伯学園建設こそ=100周年事業の本命=コロニアの現状分析と意義

2005年10月18日(火) 新たに日伯学園の構築  以上述べて来た結論としての、教育機関とは具体的にどのような形なのか。  それは何も目新しい構想ではない。もう何十年も前から繰り返し議論され、検討され、一度として実現の運びに至らなかった「日伯学園」なのである。  現上原体制前の文化協会にも「日伯学園検討委員会」なるものがあり、 ...

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移民のふるさと巡り=南バイーアの移住地へ=連載(5)=この日を待っていた=ウナ移住地=一行に元気もらう

2005年10月18日(火)  旅も後半にさしかかり、ようやく快晴を迎えた土曜日、イリェウスから南へ六十三キロ離れたウナの移住地へ向かった。  ウナはポルト・セグーロから二百キロ、サルヴァドールから五百二十キロの海岸沿いにある、人口三万の小さな市。天然ゴム、カカオ、ピメンタ栽培が主な産業だ。  一九五三年十月、この地に三十八家族 ...

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移民のふるさと巡り=南バイーアの移住地へ=連載(4)=気さくなシロウさん=ガイドとして随行3回目

2005年10月15日(土)  旅の中日、三十日はテイシェイラ・デ・フレイタスからイリェウスまで約五百キロを北上。  今回でふるさと巡り随行三回目、参加者からは「シロウさん」と呼ばれ親しまれるガイドの川内シロウさんに話を聞いた。  「最初にガイドをしたときに、移住地で訪ねた人・訪ねられた人、お互いの感動を目の当たりにして、これは ...

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特別寄稿=連載(4)=日伯学園建設こそ=100周年事業の本命=コロニアの現状分析と意義

2005年10月15日(土)  そうした戦後の時代になって、日系社会は二、三世々代が各面でブラジル社会に浸透して行くとともに、急激に同化傾向をたどってきた。  現今のブラジル社会が理想としているのは、それぞれの移民人種がもたらした各国文化を後継世代にも継承し、ブラジル社会全体をまとめて統合して行くという、いわゆるサラダボウル(ブ ...

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移民のふるさと巡り=南バイーアの移住地へ=連載(3)=パパイアほお張って=地域最大の移住地で交流

2005年10月14日(金)  雨の州道367号、国道BR101をバスで進む。 ポルトガル人が初めて見た山モンテ・パスコアル(五百六十三メートル)が白い。雲で蓋をしたように、空は少しも晴れ間を見せようとしない。四時間あまり走って、景色が椰子の並木から、ユーカリの「壁」に変わった。  三日目で初めての移住地訪問。訪れたのは南バイー ...

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