ホーム | 連載 | 2007年 (ページ 7)

2007年

移民化するデカセギたち=根を張る在日ブラジル人社会=連載《第5回》=大卒在学生は百人との説も=〝日本市民〟として活動

2007年9月1日付け  「大学に入ってから自分のアイデンティティを探し求めるようになりました」と講演したのは、今年の三月に中央大学総合政策学部を卒業したばかりの宮ケ迫ナンシー理沙さん(25、二世)だ。戦後移民である両親に連れられて九歳で訪日し、日本の公立校に通って大学進学を果たした。  父親が訪日したのはデカセギブームが始まっ ...

続きを読む »

移民化するデカセギたち=根を張る在日ブラジル人社会=連載《第4回》=毎年4千人が日本で誕生=国際理解が教育現場の課題

2007年8月30日付け  「日本で毎年約四千人のブラジル人の出生が届けられている。この来日・長期滞在の傾向は衰えを見せていない」。毛利シスターが代表をするSABJAの監事、清水裕幸さんは『ブラジル特報』(〇四年九月号)にそう書いている。  愛知県名古屋市に今年四月、ブラジル人学校「コレジオ・ブラジル・ジャポン」を開校した教育者 ...

続きを読む »

移民化するデカセギたち=根を張る在日ブラジル人社会=連載《第3回》=鏡返しの方向性はなぜ=多様化する伯日系社会

2007年8月29日付け  日本を「祖先の国」とするブラジル日系社会の一部が日本へ渡り、ブラジルを「祖国」とする在日ブラジル人社会が生まれた。「祖父の国へ戻った」形ではなく、あくまで「外国人が日本へ行った」という形で定着、成熟しつつある。  「服はブラジル製じゃなきゃだめ。飲むならコーラよりグアラナです」。毛利よしこシスターは在 ...

続きを読む »

移民化するデカセギたち=根を張る在日ブラジル人社会=連載《第2回》=25%から30%が永住か=自宅購入予備軍が続々

2007年8月25日付け  膨大な送金をブラジルへ送る在日ブラジル人社会だが、ブラジル人支援をするNPO・SABJA(本部=東京)の代表毛利よしこシスター(70、二世)にいわせると「経済難民」だという。  彼女の日本滞在歴は二十一年と長く、在日二世の先駆者的な人物だ。久里浜少年院などに通って相談を聞いたり、独自の青少年育成事業を ...

続きを読む »

移民化するデカセギたち=根を張る在日ブラジル人社会=連載《第1回》=実は33万人が日本在住=経済規模は推定6千億円?!

2007年8月24日付け  来年百周年を迎えるブラジル日系社会の一部が日本で形成した在日ブラジル人社会は、年々その規模と質を増している割にその情報が伝わらない。一九八〇年代後半から始まったとされるデカセギムーブメントはすでに、二十歳の齢(よわい)を数える。デカセギ子弟の大学卒が生まれ、「在日ブラジル人一世」と主張する日系三世もお ...

続きを読む »

麻生太郎外務大臣に聞く=連載(下)=日伯交流年、移民百周年について

2007年8月18日付け ◎編集部=来年の日伯交流年、ブラジル日本移民百周年は、日本にとってどのような意味を持つとお考えですか。また、日伯交流年実行委員会の名誉会長に就任されたご感想と今後の抱負をお聞かせ下さい。 ◎大臣=ブラジルの日本人移住者及びその子孫の方々は、その勤勉さからブラジルの発展に貢献するとともに、ブラジル社会にお ...

続きを読む »

麻生太郎外務大臣に聞く=日伯関係、百周年、デカセギ=本紙が単独インタビュー

2007年8月17日付け  麻生太郎外務大臣が今月十九日からブラジルを訪問する。九年振りとなる現職外相の来伯。両国の経済関係再活性化、来年に控えた日本移民百周年、日伯交流年の進展に向けた成果が期待されるところだ。ブラジルに住んだ経験をもち、現在は日ブラジル会議員連盟の会長もつとめる、〃知伯派〃の麻生大臣。ニッケイ新聞が実施した書 ...

続きを読む »

ドウラードに眠る初期移民―日本人位牌堂を訪ねて=連載《下》=耳に響いた〝慟哭の声〟=埋もれた歴史に光あてる

2007年8月15日付け ドウラードに眠る初期移民~日本人位牌堂を訪ねて=連載《下》=耳に響いた〝慟哭の声〟=埋もれた歴史に光あてる  はじまりは、ドウラード墓地の近くで農業を営んでいた鈴木保重氏(リオ・ボニート在住)が「慟哭する声を耳にしたので不思議に思い」、墓地内の位牌堂の存在を知ったことだった。  時は一九七四年。鈴木氏を ...

続きを読む »

ドウラードに眠る初期移民~日本人位牌堂を訪ねて=《連載・上》=サンパウロ州=4回移民37柱を祀り=〝位牌守〟続ける野口さん

2007年8月14日付け  サンパウロ州ドウラード。サンパウロ市から二百八十キロ、アララクアラの西方六十キロにあるこの小さな町の墓地に、小さな堂が建っている。中には、日本語で書かれた数十の位牌。かつて希望を胸に海を渡り、同地へ入り、そして夢なかばで亡くなった移民たちのものだ。日本人のいない町には、その意味を知る人もなく、堂は今も ...

続きを読む »

各国日系社会の現状と将来~海外・汎米合同大会を振り返る~連載《6・終》=分科会=米州日系コミュニティーの将来=デカセギ問題についても議論

2007年8月11日付け  分科会「日本人移民史」は十九日、ブラジル、チリ、アルゼンチン、アメリカからの専門家が集い、五十人近い人を集めて、ブルーツリー・コンベンションセンターで開催された。  日本文化の継承、日本語の喪失、コミュニティーの繋がりの維持、異民族間結婚――。同分科会では、午前中の各日系団体の歴史の発表に続き、午後か ...

続きを読む »